サブカル大蔵経596放生勲『答えは「京都」にある』(マイナビ新書)
今日、母親が京都に久々里帰りしました。
本書は類書に比べて自分語りがあまりなくて、コンパクトに京都の特徴が紹介されていると思いました。
母親が普段してることに似てるなと思いながら読みました。
京都の倹約の考え方はお金を貯めることが目的ではない。使うべきときにはパーッと使うメリハリがある。p.26
普段は始末し、ハレを楽しみに生きる。
建物のメンテにお金を投じる京都人の長期的な視点が不安を和らげる。p.31
お寺もそうなのかもしれません。
町衆にソッポ向かれたら、どんな有名店も長続きしない。p.33
観光客の店は相手にしない。線引き。
マドラグと言う喫茶店は、セブン・みゅーず・コロナと言う閉店した店の遺伝子をひきついている。p.71
建物とメニューを閉店した老舗から受け継ぐ店が成りたつ京都という街。
一見ムダに見えるものを大切にする。ムダはゆとりにつながる。p.72
ムダとゆとりがある故に、気配りと準備ができるような気がします。
風呂敷で、人を、覚悟を見る。p.103
とにかく、包む、畳む文化。今の時代は、オープンを求める非京都的方向かも。それがいいのか悪いのか。たぶん弊害も出て揺り戻しがくるでしょう。
馴染まないものは強くはじき返す。p.110
侵襲してくるものには意外と頑強です。
信用で成り立つビジネス。p.110
元祖クレジット。置屋、後払いの世界。
手間を惜しまない。8千円も2万円も同じ手間かけてる。p.128
たしかに、手間をかけることを惜しまないですね。包んだり、畳んだり、手紙書いたり、電話したり。
会計はピン札キャッシュ。p.130
これも、母は貫いていて、私も真似してますが、お店によっては、おつりをピン札で返してくれます。そういった非電子マネー的やり方を通して培われるのが信用なのかもしれません。
何百万の掛け軸使いながら高くしない。代々受け継がれてきたから。p.143
バカ高い設定はしない。割烹、旅館、寺社仏閣。四季と神仏、住んだら身につくのかなあ。
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