サブカル大蔵経878皆川典久監修『東京23区凸凹地図』(昭文社)
初めて東京を歩いた時、坂に驚きました。弥生美術館に行くために、本郷や根津の辺りを歩いたのですが、かなり急な坂だらけで、普通の地図ではわからないもんだなーとその時思いました。
そして、今、皆川典久(スリバチの達人)、荻窪圭(古道・石碑・石仏の達人)、松本泰生(階段・坂道の達人)、本田創(暗渠・水路の達人)各氏の知見が総導入された、夢の地図が現れました。
今一番参照したり読んでる地図で、もうクタクタになってきました。
(本書108p【上野】)
弥生美術館の坂は「暗闇坂」なんですね。根津神社周辺の階段の赤い表記も嬉しい。
高低差の象徴に関する一言コメントも読み応えがありますので、自分が以前訪れた時写した写真とともに紹介いたします。
【山王日枝神社】江戸城の裏鬼門の方角の護りとして明暦の大火後に遷座。東側の男坂以外にも様々な方角から階段で境内へ登ることができる。p.70
2018年にキャピタル東急からここにたどり着き眼下に広がる赤坂の街を見た時、ここは完全に〈灯台〉だと思いました。
【宿坂】鎌倉街道の宿があったため名付けられたという。p.106
2019年に早稲田から雑司ヶ谷まで行こうとして、たまたまここを歩きました。
そして、となりの「のぞき坂」は、「映画のロケ地にもなっている23区内有数の急坂」とのことです。あの地域は坂適地か。
谷田川の谷に面して階段や坂が点在している。p.121
駒込、中里、滝野川。この辺りは澁澤龍彦が幼少期過ごしたところで、今度東京行ったら歩こうと思って地図をスクショしています。
【回向院】江戸時代の小塚原刑場跡。地蔵は刑死者の菩提を弔うために建立されたもの【泪橋】あしたのジョーの舞台になった泪橋は思川に架かっていたp.122
この辺りも30年前、初めて東京に行った時に歩いたところです。本当に道路に人がたくさん寝ていました。
回向院は2019年、泪橋界隈は2014年に再訪しました。
【竹の塚】〈東伊興地域〉関東大震災後に築地や浅草から郊外移転してきた寺院による寺町p.163
竹ノ塚も舎人ライナーも2019年に行ったのですが、舎人ライナーの終着駅の見沼代親水公園の疏水沿いをずっと行くとこの寺町に辿り着くみたいです。ここ少しだけ歩いたのですが、この横断、いつかしてみたいです…!