サブカル大蔵経162川勝正幸/下井草秀『ポップ・カルチャー年鑑2007』(ダイエックス出版)
サブカルチャーの遺産。2006年年鑑。目利きがそろい踏みで、新人発掘が現在につながるタイムマシン本。テキストの的確な選択と鋭い文章多し。ブロス連載陣につながり。川勝さんが、サブカルのまとめ役なのか。
『大乃国の全国スイーツ巡業』。どう考えてもリードから本文、見出しに至るまで隅々まですべてに大乃国の血が通っているんですよ。p.21
私もこの本読んだ時興奮しました。ガチで食べてる、と。千代の富士の連勝を止めた時よりも衝撃。青木康さんの真価が現れたような。力士が相撲以外で個人として活躍してもいいんだと勇気づけられる。
湯山玲子。佐藤愛子のおかげで、『わたしを離さないで』ショックから立ち直ったんですよ。なんだ、こういう血気盛んなババァで今後、生きればいいじゃんて。p.28
湯山玲子の慧眼。カズオイシグロの『わたしを離さないで』も佐藤愛子『90歳なにがめでたい』も、ノーベル賞やベストセラーになる前の話。
ロマン優光と言う何もしないメンバーは最適じゃないかと。あの堂に行った無意味さは代えがきかない。ロマン優光こそがニューウェーブです。p.97
「無意味さの替えがきかない」と言われたロマン優光が今やサブカルの拠り所。
タイトルは「純の自己嫌悪」。早見純の師匠、飯島市郎「人の心をなごませるようなもの描いちゃダメだ」p.130
早見純の系譜というすごい話題。大西祥平の文章を秘宝で読めなくなり寂しい。
サケロックの星野源さんです。「よろしくお願いしまーす」p.146
初々しい野心
Perfumeは、掟ポルシェ君が大プッシュするアイドルユニット。というか、掟さんの結婚パーティーに行ったら、Perfumeがゲストとして歌い踊っていたんですよね。下井草談。正直言うと、カプセルにはピンとくるものがなかった。しかし、女性アイドルのプロデューサーとしての手腕には心から敬服した。p.181
2006年のPerfume。コンピューターシティ、エレクトロワールド、コンプリートベスト出た最盛の年。掟ポルシェとのドサ周り最高。