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サブカル大蔵経404『新装版 真鍋博の鳥の眼』(毎日新聞出版)
真鍋博は、星新一の挿絵で我々世代には直撃ですが、今回あらためて見ると、天才漫画家・榎本俊二の不思議な描線キャラに通じるものを感じました。
本書は50年前に刊行された書の復刊。パノラミックに街の建物を描写し、その名前をひとつひとつ刻印。
↓鳥取の書き方だけ異常。
室蘭、四日市、黒四ダム、小倉、八幡などの工業地帯、大石寺、天理などの宗教地域が取り上げられるのが時代を感じます。そして逆に新鮮。あの頃の日本の代表。
さらに、観光地として、松島、日本平、明治村、和歌山、明石なども。小倉の都会ぶりが近未来的。札幌は80万都市です。
画図だけでなく、各地への文章も、時代を切り取る貴重な日本史料と感じました。
【新宿】新宿には未来がある。p.10
コマ劇場とオデオンゲームセンター
【札幌】冬季オリンピック一色。p.16
カナリヤデパート!宮の森温泉!
【軽井沢】俗化沢ぶり。p.29
この頃から浮かれている日本人
【名古屋】東洋のデトロイトp.61
こんなコピーが…
【四日市】磯津町(公害がひどい)p.62
細かく記載されていました。
描き込まれたこの二人を探すのが楽しい。
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