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サブカル大蔵経784パリッコ『ノスタルジーはスーパーマーケットの2階にある』(スタンド・ブックス)

この題名に惹かれました。昔バリ島でスーパーマーケットに入った時、そこの2階だけが時間が止まったような雰囲気で、なぜか仏像の絵画が売っていて、お土産に購入しました。

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実は本書は表題に関した文章は少なくて、飲み物の実験や料理レシピなどが多めです。外で呑めない状況の中、面白くて貴重な内容なのですが、やはりパリッコさんのあのすべてを幸せにさせるお店紀行を早く読みたいなぁとあらためて切望しました。

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そういった消費者のニーズを一手に受け止めていたのは、意外とスーパーの2階だったんじゃないだろうか。p.9

 地元のスーパーの2階でも手芸品や衣料品雑貨が売られています。誰が買うのかなと思っていたりもしましたが、百均やユニクロよりも良心的で、そして探検的だったりして、一度購入するとハマりそうです。

巨大な文字で店名の書かれた看板。そこに「一般のお客様大歓迎」と添えてあり、自分が歓迎されている喜びをひしひしと感じる。そして、あえてそう記載されていることにより、「ここにはプロも買い物に来るんだ。その世界に自分も足を踏み入れていいんだ」という喜びが重なり合う。p.86

 さすがの業務スーパー訪問記。この讃える文章は、もう至極の芸術だと思います。

初めての業務スーパー、想像以上に楽しませていただきました。p.92

 この〈楽しむ〉という観点が、このご時世でありがたい示唆をいただける。

東屋には、ただ屋根と柱とベンチがあるだけではない。そこは、世知辛い現代社会を生きるすべての人々をほんのひととき「生きづらさ」というにわか雨から守る、精神の避難場所なのだ。p.192

先日『街角図鑑』の東屋特集に出会ったばかりです。やはり愛好している方いらっしゃるんですね…。しかし柳沢きみお作品でもよくあるモチーフなのですが、〈公園でたたずむ〉というのは、ある種の〈彼岸〉なのではないかと思い、なかなか一線を越えられない感じがしていました。しかし私もたまに河川敷に行くようになりましたので、仲間入りさせてもらえたような感じでもあります。

 

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永江雅邦
本を買って読みます。

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