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ツバメよ、ツバメ。

仏間の窓を開けていたらツバメが一羽入って来た。

最初はびっくりした鳴き声だったけど、2度目に入って来た時は落ち着いた鳴き声。クーラーと天井の隙間が気に入ったらしくなかなか出ていかなくて私たちの方がそわそわして見守った。

母の四十九日。法要もひと息したところに来た、ツバメ。
まるで母が好きだったツバメになって会いに来たのかもしれないと思うような、部屋でも動じない落ち着き。幸せを運ぶツバメにもしなったなら、素敵だなぁ。お母さん。

ツバメは、部屋と外をいったりしきたりしながら、私達が帰る頃には姿を見せなくなってしまった。その頃には、クーラーの上に巣を造られてしまったらどうしようと焦っていた父も「巣を造らんかったんかぁ」と少し寂しがるようなそんな雰囲気だった。

結婚してから、母みたいにできなくて苦しい時もあるけど、母の娘でよかったなぁとしみじみ思う。10年以上闘病して、頑張り続けた母。厳しい母だったなといつも思うけれど、それでも最後まで泣き言を子供には言わなかった母の姿が自分の中にはあって、その姿が良くも悪くも支えてくれているのも事実。こんな時、お母さんがいてくれたらは、お別れをして4年が経ってもずっと続いていく。


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