私、あなたのことこれっぽっちも分かっていなかったのね。
先日、大腸CTを撮ったので
その結果を聞きに病院へ行ってきた。
前の記事にも書いたが、私はお通じが良い。
どれくらい良いかというと、「何か食べたら30分以内に催す」くらいに良い。
だから、勝手に、
私はきっと人より腸が短いんだ。
食べて出るまでの道のりが人類最短なんだ。
と自己分析していた。
しかし、その自己分析は見事に裏切られたのだった。
***
診察室の扉を抜けると、そこはトンネルだった。
いや、トンネルのような自分の大腸の画像が待っていた。
「じゃあ中川さんの腸の中見ていきますねー」
そう言うや否や、先生がマウスを使ってどんどん私の大腸を進んでいく。
大腸CTは本当に大腸の中をくぐっていくかのように画像が撮れていて、なんていうか、とにかく「すごい」
語彙力を失うくらい「すごい」
写真ではないのだけど、大腸の凸凹や盲腸までちゃんと見える。
見ててめっちゃ楽しい。
ウォータースライダーの中を滑っているみたいな感覚。
「うーん!うんちもないし、腫瘍もないし綺麗な腸ですねー!」
先生に大腸を褒められて少し照れた。
効きすぎる下剤に振り回され、
お尻に空気を入れられ、
オナラを我慢したあの苦しみが報われた気がした。
「でもねー、人より腸がすごく長いねー」
ファッ?!!!
「ヒトヨリ・・・チョウガ・・・ナガイ・・・」
思わずもののけ姫の猩々みたいなカタコトが口から出た。
私「えっ、長いんですか?」
先生「うん。すごく長い。」
私「すごく長い!?」
先生「そう。中川さんの大腸、さっきトンネルくぐるみたいに見せましたけど、外側から見た感じの画像もあるので、それ見せましょう」
自分の大腸の外観を見て、私は絶句した。
だって、普通、大腸のイメージってこんな感じじゃないですか?
ところが、私の大腸、こんな感じでした。
もう一度、正常な腸を今度は部位の名前付きで見てみよう。
もう一度、私。
「絵が下手すぎて全然理解できない」
という意見は知らない。
「考えるな、感じろ」
とブルース・リーも言っていた。
つまり、そういうことだ。
私の横行結腸はすごく長くて垂れ下がっていた。
例えるならクリスマスツリーの飾り付けによく使うコレが酷くたるんだ感じ。
私「えっ、これ大腸ですか?」
先生「はい、間違いなく大腸です」
どうやらこれはクリスマスツリーの飾りではないようだった。
大腸が長いことによるデメリットは、肛門までの距離が長いため、便秘になりやすいことらしいが、私は便秘の対極にいる人間だから今のところは心配いらないらしい。
しかし、自分の腸がこんなに長いとは思ってもみなかった。
いくつになっても新しい発見があって面白い。
それにしても大腸が長いことを除いて、何も異常がなくてよかった。
ありがとう、大腸。
ありがとう、先生。
これからもよろしくお願いします。