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さあ、紙辞書を眺める旅に出よう

 「言葉は難しい」

 新明解国語辞典第七版には、なんと約8万語にのぼる言葉が載っている(!)。とはいえ、自分が日常で使う言葉はおそらく8万語もないだろうし、多くて3万語程度だろう。ところで最近こんなことを思うようになった。

 「自分の知らない言葉の世界を知りたい」

というわけでまず紙辞書を買ってみた。

 紙辞書をペラペラ眺めてみて、気になったこと・改めて知ったことを日記テイストでnoteに残していこうと思う。紙辞書の世界に入ってみる。

「ん」から始まる言葉たち

 小さい頃、しりとりをしていた人は多いのではないか。そのしりとりの暗黙のルールとして「「ん」で終わる言葉を言ったら負け」がある。僕は「「ん」から始まる言葉がないから負け」という認識でいた。もし「ん」から始まる言葉あればしりとりは別に続けられるからだ。

 しかし紙辞書を眺めると、「ん」から始まる言葉はいくつか存在していた。例えば以下の言葉など。

「んち」 (造語)
  「...の家」の意の口頭語的な変化
 ex) 「私...が良い」

「んとこ」(造語)
 「...の所」の意の口頭語的な圧縮表現
 ex) 「君...が静かでいいよね」

「んぼ」(造語)
 【1】そのような状態に在る人 (物) であることを表す
  ex) 「甘え...」
 【2】そのようにする子供の遊び
  ex) 「隠れ...」

このように「ん」から始まる造語もしっかり辞書に載っているのは初めて知った。確かに上記の言葉を日常会話では使うものの、改めて言葉としては認識していなかった。こうした言葉は日々生まれていくものだと思うし、あくまで今使っている言葉は「今」だから使える言葉なんだろうなあと感じる。

さあ、紙辞書を眺める旅に出よう

 今日は30分紙辞書を眺めてみた。無心になってペラペラ言葉のルーツを探す旅は現実世界から一歩離れさせてくれる。日々の喧騒から逃げ出す1つの手段としても大変有効に感じる。

 今はとても便利な時代になったのでGoogle検索をすれば欲しい情報は大方得られる。とはいえ、Google検索ではできない体験を紙辞書は提供してくれる。それは「無心になって自分の心まで辞書の世界にそっとおける体験」なのではないか。

 紙辞書は今までの自分が知らないこともこれからたくさん教えてくれそうだ。少なくとも「言葉についてあまりにも無知な自分」には気づかされた。これからの紙辞書との旅によって、少しは言葉と友達になれそうな気がする。いい距離感を保って言葉とこれからも触れ合っていきたい。


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