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「下手は上手のもと」— どんな人からも学ぶことがある!(39)
ことわざの意味
「下手は上手のもと(へたは じょうずの もと)」とは、どんな人でも自分にとって学ぶことがあるという意味のことわざです。
人は、上手な人から学ぶことが多いと思いがちですが、実は下手な人や自分より経験の少ない人からも学べることがあります。年上でも年下でも、上手でも下手でも、その人の持っている考え方や行動を見て、自分の成長につなげることが大切です。このことわざは、「誰からでも学ぶ気持ちを持とう」という教えを伝えています。
わかりやすい例え話
① おじいちゃんから学んだケンタくん
ケンタくんは、学校でサッカーを習っていました。シュートが得意で、自分では「もう十分上手だ!」と思っていました。
ある日、おじいちゃんが「ケンタ、昔サッカーをやっていたんだよ」と言いました。でも、おじいちゃんは足が遅くて、ボールを強く蹴ることもできません。
「おじいちゃんのサッカー、あまり上手じゃないな…」と思いながら見ていると、おじいちゃんは「パスを大事にしなさい」と教えてくれました。ケンタくんは最初「シュートが大事でしょ?」と思いましたが、おじいちゃんのアドバイスを聞いて、チームプレーを意識するようになりました。
すると、試合でチームのみんなと連携が取れるようになり、今までよりも勝てるようになりました!ケンタくんは、「おじいちゃんはシュートは得意じゃなかったけど、大切なことを教えてくれたんだ!」と気づきました。
② 妹から学んだナナちゃん
ナナちゃんは、お絵かきが得意で、学校の図工の時間でもよく先生にほめられていました。ある日、幼稚園に通う妹が、クレヨンでとても自由に絵を描いていました。
ナナちゃんは、「妹の絵は形もぐちゃぐちゃだし、ヘタだな…」と思いました。でも、妹が「お花がニコニコしてるの!」と嬉しそうに絵を描いているのを見て、ナナちゃんは「私の絵は上手だけど、楽しんで描いてるかな?」と考えました。
次の日、ナナちゃんは「今日は自由に描いてみよう!」と好きな色や形を使ってみました。すると、今までとはちがう、楽しい絵を描くことができました!
ナナちゃんは、「妹の絵は上手じゃないと思ったけど、絵を楽しむ気持ちはすごく大事なんだ!」と気づきました。
ことわざの教え
このように、どんな人からでも学ぶことはあります。
「あの人は自分より下手だから」「年下だから」「経験が少ないから」 と思うのではなく、「この人から学べることはないかな?」と考えることで、自分自身の成長につながります。
逆に、上手な人だけを見て学ぼうとすると、大切なことを見落としてしまうこともあります。
だからこそ、このことわざを思い出して、 「誰からでも学ぶ気持ちを持とう!」 ということを大切にしましょう!