「看護師」について考える。①

看護師を、辞めた。

正確には、「西洋医学の看護師」を。

2018年11月末、4年7ヶ月働いた、大学病院を辞めた。

西洋医学が主流の大学病院に、気持ちがついて行けなくなったから。





今の日本で働いている看護師は、ほぼ、みんな、西洋医学しか学校で学んできていない。

何を言っているんだろう、という感じだろうか。




この世には、実に色んな種類の医学がある。

それなのに、日本はどうして西洋医学が主流なのか?

西洋医学が日本で主流になったのは、明治時代の「富国強兵」あたりから。

それまでは、古代中国医学由来の、日本テイストも入った「漢方医学」が主流だった。(その中でも色んな派閥があったようだけど)
そこに江戸時代、オランダの医師などがやってきて、「蘭方医学」、いわゆる西洋医学が入ってきた。

これまでの長い歴史の中での経験に基づいた自然物を使った処方と、人を全体で捉えて把握していく全人的な医療であった「漢方医学」から、

実験などを基に精製された化学物質を使い、アプローチ対象をウイルスや臓器として部分的な見方をする「西洋医学」へと、明治以降急激に切り替えられた。

なぜなら、明治政府は、西洋化を進めたかったから。そのために、漢方医学を一度排除しようとした。

そのことを、私は看護師になってから通った東洋医学の学校で、初めて学んだ。

看護学校では、そんなこと、教えてくれなかった。
(と、思う。授業中よく寝てたから、、笑
でもそんな面白いこと話してたら、絶対記憶に残ってるはず!)

看護学校で何を学んだか。

基本的な身体の仕組み、病気のこと、年代別の対応の仕方、、

特に記憶に残ってるのは、ベッドメイキングの仕方。何度も何度も練習させられた。

シーツの角を、三角に織り込むのだ。

そんなの、病院に入ったら、看護助手さんがしてくれて、1年に1〜2回しかしないのに、、


後になって知るけれど、
東洋医学は、とても面白い。

そして、とても腑に落ちる。
とても人間らしい流れだと思う。
(それもそのはず、古代中国の時代からの積み重ねの医学なのだから、、)

そのほかにも、昔ながらの民間療法、いわゆるおばあちゃんの知恵的なものだって、私は立派な医学だと思う。

テレビでは、おもしろおかしく映されてしまう、アマゾン奥地のシャーマンとか、驚くような方法を用いるものも、全て、尊重されるべき素晴らしい医学だと思う。

だけど看護学校では、それは学ばない。

歴史さえも、学ばない。

存在だって、知らなかった。


大学病院の外科病棟で五年、看護師として働いて、違和感を感じた。


これが、医学なのか?

これが、医学の全てなのか?

西洋医学の限界を感じた。

西洋医学しか知らない看護師としての自分に、無力さを感じた。

そして、思った。

「そうか、私は西洋医学しか学んでいないんだ。」と。

今まで、患者さん達やご家族の方々が、漢方や民間療法について話しているのを聞いても、内心鼻で笑っていた。

(そんなの効くはずないのに、、)と思っていた。

学んだことさえ、ないのに。

そして私は、看護師4年目にして、初めて東洋医学について学ぼうと決めた。


つづく

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