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遺品整理の日々

昨日、母親が骨になって帰ってきた。
火葬場もコロナ絡みで亡くなった人が多いみたいで、昨日予定では16時から焼かれる予定であったが、その時間母親を含め3名様が遺族集まり次第タッチダウン!つまり早い者勝ち!の順番待ちという、こんなとこでも並ぶんかい!と1人突っ込みをいれてしまった。
まぁそれだけジワジワと増えていってるみたいだ。
本当コロナをちょっと舐めてたから、なってみるとこんなに辛いんか、こんなに後遺症あるかい!、そして弱ってる人の命を奪う力簡単に発揮しちゃうんかい!とちょっと怖くなった。良いか悪いかは言えないが、僕ら家族は副作用が怖くて(アレルギーや病気持ってたから)ワクチンを一回も接種した事がなくて予防というと手洗い、うがい、ヤ○ルト!的な事しかして来なかったけど、今まで一切罹った事なかったから今回も「ただの風邪みたいなもんだろ?大丈夫!」と鷹括ってた。
それがこの結果である。

父親もコロナにしっかりと罹った。父親は母親より3歳年上の86歳で、同じコロナ治療薬「ラゲブリオカプセル200mg」を服用した。
母親は持病の糖尿病、アルツハイマーがあったが、父親だってナトリウム不足になる奇病を抱えていたし、昔、肝臓がんに2度罹患してるし、今も小さな影はレントゲンに映っているのに、父親は生き残り、母親は力尽きた。
薬の合う合わないは、本当個人個人全く違う。
そして人の寿命も個人個人全く違うって事なんだろう。
運も不運も同じ。
父親は悪運だけは凄い強い人なので、今回も生き残ってしまったんだろう。

人が焼かれ骨になる時間は、身体の大きさもあり最低1時間ないし2時間らしい。
母親は身体も小さかったので1時間20分位で骨になった。
昔からせっかちの親父は「まだか、まだか」と待つ事に飽き始めていたから、母親も死んでからも気を使ったんじゃないかと思う。
予定よりも30分以上早かった。

骨は細く少なめだったけど、しっかりとした形を残していた。
卵型の可愛いらしい骨壷にちゃんと全て収まった。

骨壷を持った時「こんなに軽かった?」と思うくらいに重さをあまり感じなかった。
小さくコンパクトになった母親。
愛おしさは変わらなかった。

母親が亡くなって6日目、骨になって1日目。
今日も遺品整理をした。
びっくりしたが本当洋服が多い!
保険外交員だったし、元々オシャレな人だったし、ストレス発散を買い物に注ぎ込んでいたんだろうな。
兎に角、形分けで沢山色々持っていって生かしてほしいけど、知り合い含めみんなお年を召した方達ばかりだからなぁ。

叔母さんが沢山の野菜をもらったらしく「これ使って」とどっさり野菜を持ってきた。
そこで、久しぶりにちゃんと料理した。
色々野菜のポトフ
白菜のクリーム煮
里芋の煮っ転がし
春菊の胡麻汚し
いずれも母親が好きなもの。
ちゃんと食べてくれたろうか?
親戚から毎年送られてくる塩シャケもやっと捌けた。

そういえば、イタズラ好きな母親。
帰ってきた日、父親の夕飯を作っている時、ブレーカーが落ちた。
多分嬉しくてイタズラしたんじゃないかと思う。
原因は不明だか、そう考えるのがしっくりきたからそういう事にしておく。
にしても母さん、料理中は危ないからやめてね。

母親が焼かれた時、煙が上がって天に消えていったろうか?
それは見る事が出来なかった。

明日は何しよう。
遺品整理の日々は続く。

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