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2020年9月26日、あるいはTENET
クリストファー・ノーラン 『TENET』
SNSでの評価で「わからん!」というのを多く目にしてたので、スティーヴ・エリクソンみたいに超絶技巧でねじ伏せてくるかと思ったら、どちらかと言えばソローキンの『氷』三部作みたいな。一発目で全然わかる。で、中身はめちゃくちゃスカスカなんだけど(クソ長身の美女の子供への愛に絆されて、母子を助けるついでに世界も助ける、みたいな話。で、世界を滅ぼす側のヤツらのロジックは、取ってつけたようなエコ思想なんだよ!)どうやって撮ってんだ! っていう驚愕と超-物語的になるまで積み上げたロジックで150分腹一杯にさせてくれるような作品。この混み入り具合は『三つ数えろ』的かもしれない。
あとノーランって高層ビルに潜入するシーン好きなのか? ってのと、マイケル・ケインに爆笑した。このスーツ、ブルックス・ブラザーズっぽいなー、って思ってたら、それをイヤミなイギリス紳士にdisられる、っていう。あと、冒頭のオーケストラ。あの楽器編成がクソ謎。なんか弦楽器も並んでるのにスーザフォン?やサックスもいて、どういうオケなんだ!? って気になってるウチに物語が加速してた。面白かった。しかし、これだけ「わからない」って言わせながら面白いとも言わせる、ってすごいよな。おおよそ、日本の観客ってわかるベース、共感ベースだと思うんで。計算可能な面白さのアルゴリズム乗せられてる感じもする。
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