【観た/2023年18本目】映画「愛なのに」観ました。
【感想】
真っ直ぐな、正直すぎる愛をこれまたド直球で描く、豪速球ラブストーリー!
まずストーリー、脚本。
今作では今泉力哉氏が脚本なのですが、絶妙なストーリーテリングぶり。
セリフの一つ一つがくっきりしているし、それでいてそんなに饒舌ではなく。
小説でもなければ演劇の脚本でも、テレビのシナリオとも当然違う、「映画」の脚本です。
お話の構成もわかりやすさに徹していて、
細かなプロットの回収こそあれ、無理やり小難しくするような、
よくある「作家性主張」のようなものは殆どありません。
没入しやすい設計です。
一方の演出、演技。
これはさすが映画職人城定監督。
脚本をしっかり咀嚼し、自らの方程式にきっちり載せ、豪快に投げ放つ。
スケール感の構築の上手さが光る、こちらは存分に「作家性」が発揮されていて。
脚本との対比の構造が見事でした。
俳優陣、見事な奮闘ぶり。
今後の日本映画界を支えていくであろうキャスト陣が、脚本に食らいつき、演出を超えていく。
全員、肉体表現の生身っぷりは、役なのか自身そのものなのか錯覚するくらいの憑依感。
演技合戦としてもかなり見どころがあります。
強いて言うならところどころ共感のできない心理描写があり、
そこはもうちょっと尺を使ってもいいのではと思わなくはないですがこれは個人差のある部分でしょう。
さてさて。
今作を通じて考えさせられたこはやはり結婚とはなんなのかということです。
それは恋の結実なのか。
それとも愛の始まりなのか。
少なくとも生活の手段とはかんがえたくないなあ、、と想いをはせる映画体験でした。
【価点・つけるとしたら】
☆4.0です。
ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です
もちろん「オススメ☆」です♪