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[理系による「アート」考察] ロダンの"地獄の門"って、実は"生命の誕生"がテーマでは?
上野の国立西洋美術館敷地内にある"地獄の門"ですが、しみじみ見ていると、どっかで見た印象に近いなー、と思って記憶をたどると、"シン・ゴジラ"のラストシーンにて尻尾から出てきそうな人間の形をした新しい生命体、でした。
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それを意識して再度よくよく見ていると、この"地獄の門"って、原罪としての"生命の誕生"、がテーマなような気がしたので考察しますね。
まずは、この門って両隣にアダム像とイブ像があるんです。
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で、アダムもイブもこの門を避けて敢えてそちらを見ないような仕草をしているのです。
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よって、アダムとイブに挟まれているこの門は、原罪をテーマとしていることはほぼ確定です。
次に、門のディティールを見てみると、門からアダムとイブから創造された人間が次々と湧き出ているように見えるます。
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ということで、アダムとイブに挟まれた門から我々人間が誕生しており、この"地獄の門"が、原罪としての"生命の誕生"、を表現していると自身は考えました。
ちなみに、この作品は生命の誕生を謳歌している雰囲気は全くなく、生まれてきている生命はなんだか苦しそうです。まあ原罪なので仕方がなく、一方通行の門なのでしょうね…
最後に、この門の上には、この生命の誕生を上から見下ろす創造主がいます。
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ちなみに、この創造主は"考える人"像と全く同じだとご存知でした?
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ということで、ロダンの"考える人"は、生命の誕生を上から見下ろしながら物思いにふける創造主なのです!。ただ"考える人"像を単独で見ると、何考えてんだろう?、と色々妄想できてそれはそれで面白いので、自身は"地獄の門"のことはあまり言わないようにしています。
話が少しそれましたが、この"地獄の門"は、門の外に赤子の彫刻が施されていたり、よくよく見ると色々な発見があり、かなり見ごたえありますよ。しかも、"地獄の門"も"考える人"も無料で見れるので、上野に行ったときのおススメ鑑賞スポットです!