精神病の治療が進まない理由
まず順番について。
脳の負担(ストレス)
うつ
ノイローゼ
どの順番で症状が出て、何から治療しないといけないか。
おそらく世間の感覚は
ノイローゼ→うつ→脳の負担
という気がする。ノイローゼになって、その中でうつというものがあり、原因は何かしらのストレス等の脳への負担、という感じ。
でも私が感じるのは、
脳の負担→うつ→ノイローゼ
脳への負担があり、うつになって、ノイローゼという症状が出る。
これは目に見える順番と言ってもいい。
脳への負担は目に見えないが、回りの人が見たり気付いたりするのはノイローゼの症状から。目に見えないものから考えないと治療にはならない。
40~50年前、ノイローゼという言葉が流行ったらしく、ノイローゼになったらヤバい、みたいな言い方をされてたらしい。
今でもそんなイメージがあるかもしれないが、ノイローゼがヤバいんじゃなくて、そこに至るまでの経過のほうがヤバいというか問題がある。
たぶん、精神病に対して日本は遅れている。
治療も含めて、世間の知識や感覚も遅れている。
外国がどれだけ進んでるかを明確に知ってる訳ではないけど、
OD
アスペルガー
OCPD
と聞いてピンとくる日本人は何%いるだろうか。おそらく外国の方がこのパーセンテージは高い。
そして、これらにどういった症状があって、回りの人はどう対応すれば良いかを考えることが出来るだろうか。
日本人がそういった病気や症状になっている人の比率が、外国より少ないということはないはず。
となれば、身近にあるにも関わらず、知ろうとしてないということになる。
何故そうなっているか・・・
原因は大きく2つあると考えています。
まず1つは
権力者が無知である
協力・発信・援助が出来るはずの権力者が、こういったことに無知であるがゆえに、差別化して理解しようとしません。
もう1つは
家庭に踏み込めない
ほとんどの精神系の病気の原因は家庭内にあると思います。
でもその原因を追究することが出来ません。
治療に対しても家庭での生活や対応が大事なのに、そこに踏み込めないんです。
妻の病気を勉強している時に、外国での治療例を見ていると、心療内科の先生が、「娘さんが不安定なのは、お父さんの○○○○という行動からです」とか言ってるものがありました。
その後、そのお父さん含め診断して治療したみたいなのがありました。
日本じゃありえないですね。
お医者さんが家庭に口出すことはタブーなんです。
何故ダメなんでしょうか。
面倒だから?
プライバシー?
訴えられるから?
ど~~~~でもいいけど、苦しんでる人優先ですよね。
中にはそうでない熱心な先生もいると思います。現在妻がかかっている先生は熱心なほうだと思います。
でも、なかなか難しいのが現実です。
結局、病気になった人が頑張らないといけないんです。
あれ?
うつって頑張ったらいけないんじゃなかったっけ・・・
でも世間は結局、病気になった人を頑張らせるようにできています。
それでは答え合わせ
OD
オーバードースの略。睡眠薬などの過剰摂取。強い薬を大量に摂取すると命に関わります。
アスペルガー
アスペルガー症候群。発達障害の一種。片付けられないなどの症状があります。
OCPD
強迫性障害。代表的なもので、不潔強迫の手を何回も洗う、確認強迫の出かける時に鍵を閉めたか何回も確認する、などがあります。
見たり聞いたり体験したことがないことでも、こういうことがあるんだと察してやることだと思います。
いずれも、本人が望んでなったものはありません。