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大学での日本文化講座を今年もさせていただきます
こんにちは。英語全国通訳案内士・茶道裏千家準教授 マインドフルネスジャーニーズジャパン代表の服部花奈です。
大阪桃山学院大学で日本文化講座を2年連続でさせていただいておりますが、今年の秋もさせていただくお話をいただき、大変有り難う存じます。
秋季の講座のゲスト講師としてお招きいただいております
2年前より大阪桃山学院大学の教授の先生よりご依頼いただき
古典文学や古典芸能などの観点から日本を学ぶ秋季の連続講座の中の一回に
ゲスト講師としてお話をさせていただく機会を頂戴しております。
初回はコロナ禍真っ只中だったのでオンライン開催でした。
200名弱を相手にお話しさせていただきましたが
画面上ではみなさんのお顔が一度に見れるわけではないので
20名に話しているのと気分は変わらずでしたが
去年の2回目はマスクをつけながらでしたが
約100名の学生さんに対面でお話をさせていただくことができました。
元気なエネルギー溢れる大勢の学生さんと対面でお話できるのは
私にとってもワクワクするお仕事でございます。
国際的に活躍したい学生さんに、日本をきちんと知る大切さを伝えて欲しいと
教授よりゲスト講師として登壇のご依頼を私にいただいた理由はいくつかございますが、その中で私の心に残った言葉は
「国際的にビジネスで活躍したいと思っている学生たちは、目が外にばかり向いていて日本のことを学ぶ重要性をわかっていない子もいるので、国際的な仕事で大活躍している服部さんから、その重要性を伝えてほしい」
というものでした。
そうなんですよね。
語学が好きな人とか、海外に興味がある人の中で、
日本文化に興味がある人は
どちらかというと多くないのが
周りを見ていて抱く印象です。
下手すると、語学や海外に興味があるのは
「日本が好きじゃないから」という理由である人も
意外にいらっしゃったりします。
でも一歩日本の外に出たら
私たちは「日本人」として認識されます。
私たちが外に出なくとも
日本にお越しになった外国人をお話しする場合も
私たちはやはり相手の目には「日本人」の認識です。
個人のアイデンティティの中に「国」というのは組み込まれています。
会話の中で必ず
「日本ではどうなの」
「日本人はどうしてこうするの」
「歴史のあの出来事はなぜ起こったのか、日本人としてはどう思う」
という質問が出てきますし
それらにきちんと答えられないと
「教養のない薄っぺらい人」
と認識されます。
海外において自国の歴史と文化をきちんと理解して
きちんとディスカッションをできるのは
当たり前のベースラインなので
「自国のことを知らない教養のない薄っぺらい人」と認識されてしまえば
深い人間関係を築くのは難しくなりますし
「教養がない」という形容詞は
高みを目指すビジネスパーソンとしては致命的ではないでしょうか。
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通訳案内士の立場から「日本の魅力を海外へプレゼンする」視点で
私は通訳案内士なので
言い換えますと
「日本の魅力を海外へプレゼンする」ことを生業としております。
海外の、歴史背景も文化背景も全く異なる方へプレゼンするということは
そもそも「どのように表現をしたら、同じ文化的土壌に立っていない人の心に響くのか」ということを考えなければなりません。
そのためには、日本を外から見る視点がとても大切です。
日本の当たり前が、世界の当たり前ではないことを認識。
日本だけの特別なものだと思っているようなものも
実は世界にも共通して存在することもあることも認識。
差異と共通点をしっかり認識する。
そしてその国の文化の理解に絶対欠かせないのが宗教哲学。
日本の場合は神道と仏教。
個人的に信仰する・しないに関わらず
少なくともその哲学の基本的な部分の理解がないと
日本的事象はほとんど何も説明ができません。
これは断言します。
例えばイスラム教国の理解をしようと思ったら
イスラム教の哲学の基本を知らないと無理なのと一緒です。
その国の習慣、価値観、文化はその国の宗教哲学がベースにあります。
あとは、具体的な例を挙げながら
西洋文化と東洋(日本)文化の差異をグループディスカッション。
学生さんたちは普段考えたこともないようなことを議題に出されて
少し焦りつつも
楽しそうにディスカッションしてくださいました。
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学生さんの心に素敵な変化が
講座が終わった後に教授の先生がアンケートを共有くださいました。
その中からいくつか挙げてみたいと思います。
"今回は外部講師の先生による講義ということだったが、日本の伝統や文化のルーツを、古来から現代に至る我々日本人の感性を主軸にして深く学べるという、非常におもしろい内容だった。四季や天候、地理的要因、我々が無意識下で漠然と抱える「禅」というものの存在が、日本独自の文化を形作っていることを、具体例も踏まえ、かなり分かりやすく解説していただけたので、大変学びのある講義だったと思う。また、「日本の文化をただ教えるのではなく、伝える相手の国の文化をまずは学ばないといけない」ということに関しては、ことビジネスにおいても、ターゲットについて知らなければならないというところに、通ずるところがあるように感じた。"
"各国の文化や価値観を理解するにはその国の宗教哲学の理解が不可欠だと聞き納得した。日本人である我々は無宗教と名乗ることが多々あるが、そういって自国の神道や仏教的な考えを知らずにいることによって、価値観や文化についての理解が浅く、対外的に日本を「よく語る」ということができないのではないか、と感じた。いずれにせよ、日本の文化や価値観を理解するために、日本の宗教・日本的な美意識や哲学を知るということがとても重要なことであると分かった。"
"まさに⚫︎⚫︎先生がずっと講義内で話されていた、ビジネスにおける外国人との関係の中で必要とされるような日本についての知識・教養についての講義であり、とても良いお話が聞けたと感じた。実際に、日本に興味関心がある外国人を相手にお仕事をされている方のリアルな話は説得力があった。"
"今回は特別講師として服部先生が来てくださって、西洋と東洋の文化を比較したりしながら、服部先生のお仕事についてや、日本のワビサビ、一期一会についても知ることが出来ました。いつもの講義からさらに掘り下げた内容でとても興味深く、時間もあっとゆう間にすぎていきました。今という瞬間を大事にするという精神を自分も持って行けたらと思います。ありがとうございました。"
"本日は貴重な話が聞けてとても意義のある話だったと思います。服部さんもとても品のある話し方で、聞いていて話の聞き心地がとてもよかったです。今回の授業で印象に残ったことは、今を生きるということが大切だという服部さんの発言です。これは本当に大事なことなのだけれど、みんながつい忘れてしまうことでもあります。今日を機に私も過去を振り返ったりせず、今の一瞬一秒を大切に生きていきたいです。"
100名越えの学生さんの感想は全てはここで共有できないので
5つに限定しましたが
若いみなさんの心に響いたものが何かあったこと
何かポジティブな変化が生まれたこと
それがとても嬉しかったです。
私は日本の伝統文化に流れるこころは
現代を生きる日本人にとっても外国人にとっても
生きる支えとなるような
素晴らしい思想だと思っています。
なので最後のお二人が
「前向きに強く生きる姿勢」も手に入れてくださったことも
とてもとても嬉しかったです。
今年も多くの学生さんに
日本文化の美しさを
そしてそこに流れる「生きる哲学」をお伝えできることを
心より楽しみにしております。
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