想像力がある人はシャンパンを飲むらしい【試写会感想】
服飾研究家の中野さんとエノテカ広報さんのトークショー付き、ナイトプレビューをmadame figaro招待で観てきました。作品は「ジャンヌデュパリ」!企画として素敵すぎました。
※結構前の話になります。
16世紀の生活ギャップにビックリ
まず映画のバックグラウンドについてですが、
主人公はジャンヌという女性です。
彼女はルイ15世の高娼だった女性で寵愛されていたために、王族ではないのに王妃と同じ席で食事もとるほどの待遇でした。そんな時代を激動の中、生きた女性の一生が描かれていました。
初めて知って驚いたひとつに、ジャンヌのような公妾は必ず既婚者でないとならないため、その身分になるために無理矢理に結婚をしたことがあります。
このように貴族は訳のわからないルールにがんじがらめだったみたいです。でもそんな中、謂わば下剋上を成し遂げたジャンヌはパワフルでした。ルイ15世が惹かれたのも納得です。
個人的には、"結婚と恋愛は別で結婚して一人前。だから一人前になるためにとりあえず結婚。"という風潮は理解できないです。
この状況だと、既婚夫人と恋愛するのは男性にとっては寧ろ安心して遊べるってことになるということです。結婚というシステムの無意味さ!ビジネス利用するのであればもっと違うやり方がなかったのでしょうか。
加えて利用される女性たちですが、妻は妾への嫉妬を表に出してはいけないということ。ますます無理な話ではないかと思ってしまいました。
ここまでいろいろと昔のフランスに対して、ギャップへの文句を書きましたが、歴史ではなく芸術作品としての映画についても触れたいと思います。
フランスといえば、のファッションに圧倒
まず視覚的にはロココなファッションも楽しめました。
驚いたのは、髪の毛に白い粉を振るシーンです。中野さんによると、貴族は皆、髪の毛を白くするのが身だしなみだそうです。理由は、全員一定の年齢になれば、分け隔てなく恋愛できるからだとか。考え方が超越しています。
因みに小麦粉がヘアパウダーで、当時貧しい人は食糧に困窮していたため、髪に使うなんて、と反感を買ったそうです。
結局、歴史の話になってしまいましたが、貴族間でのみ閉塞的に成長した装飾主義文化の豪華さに驚かされました。
文化といえば豪華絢爛かつサプライズの多い、王宮内のジャンヌの存在そのものが文化で、バロックの発現ともいえると思いました。
エモーショナルな感情表現が多いだけでなく、例えば女性で男装して馬に乗るなどの新しさを常にもたらしていたからです。
色も味もジャンヌを彷彿させるシャンパンかも
映画の前にはエノテカさんのシャンパン試飲会も催されました。
提供されたシャンパンはルイ・ロデレールコレクション244。シャンパンに詳しくないですが、飲んでみたら甘酸っぱくて飲みやすく感じました。
ロデレールはハウスワインで産地はブルゴーニュのドメーヌに近い場所ということです。アレクサンドル2世が飲んだとも言われるものです。想いを馳せて飲むと、更にくるものがあります。
本映画にも出てきたのですが、シャンパンは18世紀に既に生産されていたらしいです。しかし当時のシャンパンは今より甘く作られていたためデザートワインのような役割だったということです!
今回頂いたのは、産地は変わらず採集した時期が違うシャンパンで、マルチヴィンテージ(ノンヴィンテージ)と呼ばれているものだと説明がありました。
ノンヴィンテージは収穫年が決まっておらずマルチは複数年の葡萄を使っていることを寧ろ強調するお酒であることを学ばせていただきました!
今回の産地のドメーヌは葡萄栽培の北限地で、熟した葡萄の採取が難しいため、通常のドメーヌ産は葡萄をブレンドするらしいです。なお、ロデレールは複数の年代のお酒を混ぜて
同じ品種と産地の葡萄でつくることにこだわっているということです。
ここまで教わるとお酒の味もひとしおでした!
オスカーワイルドによると想像力がある人はシャンパンを飲む理由が分かるらしいし、マリリンモンローは毎晩シャンパンのお風呂に入っているようですが、私は私に合ったシャンパンの嗜み方を見つけていきたいです。
今回からjimdoのブログに代わってnoteを始めてみることにしました。
妄想を書く回とか、イタイやつも今後書いてみようかと思っています(駄目?笑)。
想像旅行が好きだったりするのです。
とにかく、筆慣らし?で日常のことを取り敢えず書いてみようかなと思っています。
お手隙の際にご覧くださいませ。
Aria