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これからの「ISパーパス」の話をしよう

この記事は【インサイドセールス Advent Calendar 2023】の記念すべき1日目の投稿です。次回はAnother works ISマネージャーである渡邉峰丈さんの記事が公開予定です!

インサイドセールス Advent Calendar 2023

こんにちは、LayerXの松本 (@MJ_LayerX)です。同社でインサイドセールス(以降IS)のマネージャーを担当しています。

インサイドセールス Advent Calendar 2023!

ついに始まりました、アドベントカレンダー!ここから25日間、各社ISの皆様から素晴らしい経験・ナレッジが発信されていくので1日もお見逃しなく。
茂野さん(@insidesales_job)、企画ありがとうございます!


本記事のテーマ

記念すべき第1回目はISの存在意義(パーパス)について書きたいと思います。この記事を読むことで、次の内容をご理解いただけます!

  • ISパーパスの定義

  • ISパーパスの有用性

  • ISパーパスの具体的な作成方法と実例

本記事の想定読者

ISに関わる方や興味をお持ちの方が本記事をご覧いただいているかと思いますが、LayerXにおけるISの定義についても少しだけ触れておきます。

各チャネルで獲得した見込顧客へのアプローチを通して、
1. フィールドセールス(FS)への商談供給
2. マーケティング(MK)への施策のフィードバック
3. 開発部門へのユーザーボイスのフィードバック
を実施する組織

みなさんの組織のISの定義も気になります!

これを踏まえ本記事は次の方を対象としています。

  • ISに興味のある・ISに従事している方

  • IS業務と距離が近い方(フィールドセールスやマーケティング部門の方)

  • THE MODEL型の組織を作っていきたい方 

ISに興味がない人にも共感してもらえるテーマになっているので、ぜひ読んで欲しいです!

誰が為にTELは鳴る

一般的にISは商談獲得を目的として活動しています。
商談獲得数だけでなく実施数であったり有効商談数だったりもします。
成約金額を追いかけている組織もあることでしょう。

「商談をつくっていれば、それでよいのか」とIS活動に疑問を持つことはありませんか?

私はあります。綺麗事でもなんでもなく、この架電は誰に対して、どんな目的で行なっているものなのか?と。もちろん売上がないと会社は存続できませんし、その為には受注確度の高い商談が必要です。見込み顧客の中でも温度感を見極めますし、スクリプトの開発をすることもあります。でもね・・・

忙しい中でその意義を見失ってはいないでしょうか?

今回はISの存在意義(パーパス)について述べさせていただきます。

ISパーパスとは

まずはパーパスの定義です。
"最高の成果を出し続けるインサイドセールス組織の作り方"では「ISを始める上で一番最初に取り組むべきもの」であり「目的とビジョンの2つの意味を持つ」とした上で、次の4つの理由をもとにその必要性が説明されてます。

あらゆる施策の土台になる
他部門からの理解を得る
インサイドセールスへの投資判断の基準になる
インサイドセールス組織とメンバーの拠りどころになる

BALES 編集部. 最高の成果を出し続けるインサイドセールス組織の作り方 (p.96). Kindle 版.

確かに、これ大事。
2021年6月頃、私が一人で始めたIS活動も、いまでは20名までメンバーが増加。活動量やその内容、お客様の幅も商品レンジもかなり広がりました。
一応パーパスらしきものはありましたが、組織が拡大するにつれ特に「施策の判断の拠りどころ」としたり「他部門から理解を得る」ことが難しくなってきたように感じます。

LayerXにおけるISパーパスの歴史

当初は「FSの初回商談時のヒアリングを事前に済ませておく」ために活動開始したISも、徐々に「司令塔としての動き方」にシフトしてきました(詳しくは過去投稿をご覧ください)。

「司令塔」も賞味期限が近い(もう過ぎた?)のかもしれません。
よし、思い切って作ってみよう!どうせ作るならメンバーの意見を取り入れながら、今後入社して欲しい方にも納得してもらえるものにしていきたい!

LayerXの新しいISパーパス

というわけでLayerXのIS組織における新しいパーパスはこちらです!

3方向の開発思考を持つISのパーパス

手前味噌ですが、とてもイイです。しっくりきまくってます。
何をしたいか、何が判断基準なのかがめちゃわかりやすいです。
「開発思考」が示す内容は、副文込みで明確になっています。

ちなみにカミナシさんの「事業開発の顔を持つインサイドセールス」とちょっと似ていますね。我々LayerXのISは”プロダクト開発”や”組織開発”の意味が強めに入っています。

パーパスの作り方

これからパーパスを作成する方のために、我々がどのようにパーパスを作成したのかも記していきます。ちなみに当社では全員でこれを決めたわけではありません。マネージャーを含む一部メンバーが作ったものです。

そもそも必要なのか?

まずは本当に必要なのかを考えました。
既述の通り、パーパスを持つ理由は4つあります。

あらゆる施策の土台になる
他部門からの理解を得る
インサイドセールスへの投資判断の基準になる
インサイドセールス組織とメンバーの拠りどころになる

これが明確にできているなら、わざわざ言語化する必要もないのかな?

今回の検討メンバー間では満場一致で「必要である」と合意できました。

当時のNotion

LayerXには全社共通の羅針盤というものがあります。社内でもかなり浸透していて、個人から組織まで、至る所で拠りどころとして重宝されています。
しかし、ISに限定されたシーンでは、羅針盤で説明しきれないものが増えてきました。
ISメンバーは概ね月1名程度のペースで増加しています(いきます)。より複雑になるコミュニケーションや意思決定(と移譲)のためにも、ISパーパスの有用性はみんなが納得していました。

大切にしているものを言語化しよう

作ることを決めたので、どんなものがいいかアイデアを出し合います。LayerXでは日常的に付箋を使ったアイデアの整理をしており、今回もこれに則って進行しました。

普段のIS活動・組織で働く中で大切にしていることや理想の姿を書き出していきます。ある程度数が出たら付箋の内容について参加者同士で意図を説明しあい、認識を揃えながらグルーピングしていきます。これで特徴的なキーワードを抽出できました。

グルーピングの様子
付箋の色別に筆者が異なります。傾向が出ていますね

パーパスの構成要素が概ね固まったので、それぞれの関係性を探るために図にしてみます。「司令塔」の時もですが、図示することでメンバーや組織に対して示したい内容を説明しやすくなりますます。オススメです。
ちなみに、採用時は求職者の皆様にも必ずお見せするようにしています。自社・チームの目指す姿を理解してもらいやすくなります。オススメです。

天秤型、ベクトル型、♾️型など色々なパターンで“しっくり感”を探る
個人的にまとめていたもの。普段書かないので漢字を間違えている。しかも迷走している

大枠完成しました。最後にこれらをまとめて一言で表します。
様々な想いがギュギュッと詰まった渾身のフレーズは、ともすれば普通の(ぼやけた)言葉になるかもしれません。そこで作成過程で話し合ったことを副文的に添えて意図をより明確にしていきます。

実際の議事録です。熱い想いが展開されます

いかがでしょうか?
LayerXのISは「開発思考のインサイドセールス」になっていきます。

3方向の開発思考を持つISのパーパス

チームに共有しよう

パーパスは組織のために作るもの。みんなで理解し、共感し、日常で想起して初めてその役割を果たすものだと捉えています。
というわけで、チーム内外での共有が必須なのです。

本記事の投稿日(2023年12月1日午前9時現在)では、実はこのパーパスは本採用ではありません
今日の夕方、IS月次mtgで全メンバーと議論する時間が待っています。
どうせなら、みんなに正しく理解してもらいたい・共感してもらいたいと思っています!アドカレで公開告白みたいになっちゃった!!

議論の結果も後日談的にまとめられたら良いなーと思います!

アイエスのアドカレ、今日からよろしくです!
〜For Whom the TEL Tolls〜


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