あなたの日本語はまちがっていますよ! 2-②
2、「いかが致しますか?」②
(【2、「いかが致しますか?」①】より)
前項でご説明したように、コンビニの「温めますか?」は間違いで、正しくは「温めましょうか?」である。
だから、元に戻って「いかが致しますか?」の常体「どうしますか?」も、コンビニの「温めますか?」や「お箸をお付けしますか?」と同じく、主体が「あなた」なら「どうしますか?」で正しいが、主体が「私」なら「どういたしましょうか?」とならなければいけない。
・◯ あなたは どうしますか? …A
・◯ 私は どうしましょうか? …B
これを敬語に戻してみよう。
A:主体が「あなた」の場合、「どうしますか」の部分が「尊敬」にならなくてはいけないから、「どうしますか?」の尊敬「どうなさいますか?」となる。
また、B:主体が「私」の場合、まず「どうしますか」の部分が「どうしましょうか?」とならなくてはならず、また「どうしましょうか?」が「謙譲」にならなくてはならないので、「どうしましょうか?」の謙譲「どう致しましょうか?」となるのが、正しい日本語である。
・酷い× いかが致しますか?
・主体が「あなた」の場合: ◎ いかがなさいますか?
・主体が「私」の場合: ◎ いかが致しましょうか?
この、どちらかしか、正しい表現はない。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「あなたの日本語は、まちがっていますよ!」と言いながら自分こそが間違った日本語を垂れ流している人達は、もちろんそのことに全く気付いていない。だからいくら「あなたのその理解こそ間違っていますよ」と指摘したところで、蛙の面に水、決して直しはしないし、「あれ、もしかしたら間違って理解しているのかなあ」という反省もない。そしてそれに騙された人達が、また間違った日本語を広めている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?