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事務所面接
次のアポまで時間があったので、
一旦ホテルに戻って鏡を見る。
お腹の出た短いトップスにパンツにミュール
普段こんな格好しないし、似合ってない。
特にお腹が売りの体型でもないw
受かった子たちが着てた服の真似をしている事に気付く
年齢もキャラクターも違うのに何やってんだ私。
自分に1番似合う黒トップスと黒パンツに着替え、
靴も気に入っているメンズシューズに履き替え、
ヒール靴はバックにしまう。
少し気持ちが落ち着いた。
気持ちを入れ替え、第1希望の事務所に向かう。
が、直前でやっぱり足がすくむ。
先に受かった仲間達の事を考えてみる。
みんなもこれを乗り越えてきたんだ
私にもできるはず。
不安な気持ちを深呼吸で受け流す。
自分を信じよう
ベルを押して中に入る。
きれいで大きな事務所だった。
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イスで少し待つように言われ、しばらく待つと
メールでずっとやり取りしていたGがやってきた。
「遠かったでしょう、まずは少し話さない?」
今まで受けた「審査」とは違う雰囲気だった。
しばらく東京オリンピックの話などをする。
話す言葉も所作もとても魅力的な方で、
面接してもらえるだけでも幸せな事だな、と思う。
しばらくして、若い女性スタッフJに連れられ、
採寸やポラ撮影、ウォーキング動画などを撮られる。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/70017185/picture_pc_75723466eaf2c6f15fe6c238a048e41d.jpg?width=1200)
私が着てきたファッションがツボだったらしく、
すごく褒めてくれた。
一通り終わると、また元のソファーに案内される。
スタッフ数人を紹介され、皆でBOOKを熱心に見た後、
Gとスタッフがイタリア語で何か相談している。
「ショーの担当者が今日お休みだから、
明日もう1度来てもらえる?」
明日のアポを取って、その日は事務所を後にする。
歩きながら、頭を整理する。
.....とりあえず、落ちてはないらしい
可能性はあるって事だよね?
ひとまず良かった...
歩きながら泣いた
自分の事で泣くなんていつぶりだろう。
(後輩からは鉄のメンタルとか菩薩とか言われているw)
いや、泣いてる場合ではない、
明日腫れた目で行く訳にはいかない。
やれる事はやった、あとは流れに身を任せよう。