脳内ゲームオブザイヤー アーカイブ '03
筆者のゲーム歴20年を記念する、第20回脳内ゲームオブザイヤー。
西暦2003年に遊んだゲームの中から最も(個人的に)良かったものを発表する。
ハードの発売は控えめ
2003年はあまり新型のゲームハードで沸くようなニュースが多くなかった。ゲームボーイアドバンスSPが発売したことと、ゲームキューブの互換機であるパナソニックの「Q」が発売した(覚えてるかな?)
あと、PS2にDVDレコーダーを合体させた「PSX」が出たのも2003だったかも。
筆者はアドバンスSPだけ購入した。ゲームは好きだけどテレビや映画はそんなに…って感じなので。
他ゲーム関連だと、FF作ってたスクウェアと、DQ作ってたエニックス、最大のライバル2社が合体してスクウェアエニックスが爆誕したのがこの年だ。
FFTAやFFX-2なんかはまだスクウェア名義で、新約聖剣伝説やドラッグオンドラグーンあたりがスクエニ名義でのリリースだった。はず。
まあこの辺は、実質スクのみ(エニのみ)のメンバーで開発自体は数年前からしていて、たまたま会社的に合併の儀式が行われた後に発売になったってだけだとは思うけれど。あれっ戦闘力5000と5000が合体したのに、合計1万行って…る…? みたいな気もしないわけではなかった。けどまあ最強のRPGメーカー誕生にみんな期待を膨らませたよね?
他の会社のソフトだと、ガンダムが2本「エゥーゴVSティターンズ」と「めぐりあい宇宙」どっちもヒットした。
グランドセフトオート3の日本版が出た。
PS2のバイオハザードのネット対戦ゲーム(アウトブレイク)、デビルメイクライ2、テイルズオブシンフォニアなど。
ゲーム以外のニュースだと…Wikipediaによると徳川家康が江戸幕府を開いてからちょうど400年だったとか。
お笑いのテツandトモ(なんでだろう)がブーム。
ヌーブラが発売。
六本木ヒルズができた。
オレンジレンジの「上海ハニー」ポルノグラフィティの「メリッサ」大塚愛「さくらんぼ」がヒット。この辺は自分ではCD聴いてなくて、今調べた。
大塚愛のさくらんぼは、八頭身モナーが重機の鉄球で家壊してるAAをにあわせて流れてる動画だかFlashだかを覚えてる。ニコニコ動画は2006年スタートなので、Flashかなあ…?
2003年 ノミネート作品
どうぶつの森e+ (ゲームキューブ)
どうぶつの森+のアッパーバージョン。続編というよりはパワーアップ版。というような位置づけ。
どうぶつの森+の海外版で色々な要素を追加(したり、初期の日本・アジア丸出しだったイベント内容を外人にわかるようにいろいろ修正したり)したらしく、その時の修正を日本版にもパッチしたものが「e+」。ということらしい。
神社が泉になったり、店の看板が英語になったり、ファミコンがNESになったり、GBAと接続しなくても島に遊びに行けるようになったりした。
会話のメッセージに漢字が使われるようになったのはこの辺からかも?
あと夜中、閉店してるタヌキ商店のドアを殴りまくることで、たぬきちを起こして買い物できるようになったのもこの辺りからな気がする。
それとカードeリーダー(いまでいうAmiiboカードのようなもの)で遊べるようになった。ニンテンドーパズルコレクション(ゲームキューブ)
「ドクターマリオ」と「パネルでポン」と「ヨッシーのクッキー」が遊べるソフト。当時のまんまではなく画像はきれいに直されてた。
ドクターマリオとヨッシーはリメイクで、パネポンはスーファミ版の続編という感じだった。スーファミ時代のキャラの子供の世代の話だった(気がする)。
あとキューブにGBAを接続すると、上記パズルをDLして(インストールして、というべきか)持ち運んで遊べる「ジョイキャリー機能」がついてた。ジョイキャリー版はファミコン版まんまな画像だった。グランドセフトオート3(PS2)
18歳未満プレイ禁止ソフトの中ではかなり有名なタイトル。2003年に日本国内版(PS2)が出た。
現在5までシリーズが出ているが、1と2は見下ろし型の2Dゲームだったので、現在のような3Dの街を自由に探索できるスタイルができたのは「3」からだったといえる。
ゲームデザイン、ゲームシステム発明の革命だった、と言っていいかもしれない。
冷静になってみると、移動と運転と射撃くらいしかすることないんだけど、何でもできるかのような気持ちでゲームができる「雰囲気自由度」が高いとでもいうべきか。
渋滞してるから歩道を走っちゃえ。歩行者? かまわん、行け。みたいな民度の低い行為ができてしまう点も当時他に類がなく、正直おもしろかった。海外版も日本版もPC版も買ったなあ。
略称は「グラセフ」ではなくて「GTA(ジーティーエー)」を推したい。ガンダムネットワークオペレーション(Windows)
PCで出ていたネットワークシミュレーションゲーム。
オンラインゲームをやりこみたいけど、社会人になり仕事が忙しく、長時間遊べない。という悩みを解決したゲーム。
この悩みは裏を返してぶっちゃけると
「俺はまともに働いて社会の役に立っているのに、それを放棄してるクソニート野郎に追いつくことや勝つことができないのが悔しい。そんなの絶対嫌だ」
…という悩みである。長時間プレイしてキャラを育てるネトゲには高確率でついて回る問題だ。
こういうことが絶対起きないゲームデザインは無いものだろうか?制作者がそう考えたかどうかは定かじゃないが、GNOは一応この問題を解決している。
ゲームがほぼオートで進行し、プレイヤーはほぼ見ているだけなのだ。
プレイヤーがやれることは隊列や作戦を変えることくらいで戦闘シーンの移動や攻撃は全てオート。ログインしていなくてもオートで戦ってくれるので、画面に張り付いててもあまりできることが無く意味がない。というデザインだった。
画期的だったけど、面白いか?と言われると…いかんせん静かすぎるな。と言わざるを得ない感じだった。
初代ガンダムの世界が舞台のシミュレーションで、基本ユーザーがおっさんしかいなくて(1回だけオフ会したけど女性士官もみんなおっさんだったw)女子のフリをする人もおらずトキメキは皆無。
ゲーム内の投票でビグ・ザムの量産が決まった時だけはトキめいたけど。
でも荒らしもおらず、チャットでガンダムの話するのは結構楽しかった。
放置系スマホゲームの原型になった(なったか?)タイトルかもしれない。
2年くらい遊んでた。
受賞作品
第16回脳内ゲームオブザイヤーは…
海外の超やばいゲーム。
という表現がしっくり来る。
最初に遊んだのはPS2の海外版だったので、早い段階で内容は知っていたけれどついに日本版が出た。
即買いした。確かカプコン発売だったんだよね。
「日本のゲームは世界一高品質で世界一親切で世界一面白い」という神話を完全にではないかもだけど、崩した、ヒビを入れたソフトのうちの1つだと思う。
GTAはシリーズの最初からすごかったわけではなく、2まではアングラな感じの2Dゲームで(日本でもPS1で初代GTA出てた)ぶっちゃけ見向きもされてなかった。
GTA3から新しい神話が始まったと言っていいと思う。
「3」から、3Dポリゴンで町1つをすべて1枚マップで制作し、その中を自由に移動できるいわゆる「オープンワールド」とか「フリー・ローミング」とか呼ばれるスタイルのゲームになった。
GTA3がオープンワールドなのではなくて、GTA3がこのスタイルを打ち出し、同じようなゲームを各社真似して作るようになった結果、こういう形式のゲームがオープンワールドと呼ばれるようになったのだ(憶測だけど、たぶん)。
主人公はマフィアの手下のチンピラ・泥棒で、マフィアから汚れ仕事の任務をもらってこなしていくと、だんだん有名になっていく。
町中に車が走っているが、車のそばで△ボタンを押すと運転者を引きずり出してその車を盗むことができる。
いい車を盗んで任務をこなしていく。
周りの車は律義に信号を守り、渋滞を我慢して通行しているが、主人公は無理やり車の間を(コスリながら)抜けてもいいし、歩行者をなぎ倒しながら歩道を走ってもいい。
ただし目立った犯罪行為を行うと指名手配され、パトカーに追われることになる。
ゲームを買ってしばらくは、あまりにも広大な街を、あまりにも無数にある様々な車を(盗んで)乗り回し、違法行為や危険運転をしているだけで楽しくて、そればっかり何度もやってしまう。
プレステのゲームでここまで低モラルな犯罪描写のあるもの(しかも主人公が能動的にコントローラ操作でそれを行うもの)というのも…それまで、無くはなかったかもだけど、珍しかったと思う。
ゲームの歴史には、新時代を作った「極めてヤベェ洋物」が幾つか存在する。
DOOMや、ディアブロや、ウルティマオンラインなどがそうだと思う。
本作「GTA3」は、間違いなくそういったヤベェ洋物に肩を並べる1本だ。