隠れFP持ち公務員ワーママ、AFP取得への道②1日で提案書提出、修了
すっかり間が空いてしまったこちらの記事の続きです。
(やっと)提案書を提出した!
結論から申し上げると、先日ようやく提案書、提出しました!
これでようやく肩の荷が下りた気がする…。
私の場合は前職時代に既に2級FP技能検定に合格し、実務経験もあった。そのため、AFP資格の取得のためにはAFP認定研修(技能士課程)を受講すれば良い。
この技能士課程は通信講座での受講が可能だが、その山場となるのが提案書の作成。架空の顧客情報を元にその顧客の悩みを解決するライフプランを提案し、対策後のキャッシュフロー表を作成するというものだ。
ちなみにFPと一口に言っても扱う分野は多岐に渡り、次の6つがある(順不同)。
ライフプランニング・リタイアメントプランニング
タックスプランニング
リスクと保険
金融資産運用設計
相続・事業承継設計
不動産運用設計
6分野もあると、当然得意不得意が色濃く出る。特に不動産は前職で扱った守備範囲からは外れており、馴染みがなく苦手意識は拭えない。だが、顧客ニーズはそれぞれだからこそ、知識は幅広く抑えておく必要がある。
私が受講していた会社(山田コンサルティンググループ)の教材は、上記6分野にかかる確認テストを全て受講した後、提案書を作成するカリキュラムで組まれていた。受講期限は申し込みから1年。早い話、今年度中に仕上げれば良い。そのため、
通勤時間の合間にテキストを読みつつ、キリの良いところで確認テストを受ける
提案書はGWや夏季休暇などのまとまった休暇を使って作成する
この方針でしばらく進めることにした。
その結果はどうなったか。
私はこの前段に当たる記事の最後の章(リンクは冒頭部分参照)で、当時こんなことを述べていた。
今は何月だと思っているんだよ、と漏れなくツッコミが来そうだ。夏どころか、もう秋になろうとしている。
つまり、私は必ずしも当初の想定通り学習を進めることができなかった。
ワーママの学び直しあるあるに直面
突然の病休で進捗オールストップ
とはいえ、提案書作成の前段として受講が求められる確認テストはそこそこ順調に進んでいた。第一四半期は職場の繁忙期で、進捗が停滞することは織り込み済み。そう考えると悪くないペースだったと思う。
ただ、未就学児を抱えてフルタイムで働く身ゆえ、自分のことだけ考えていれば良いわけではない。残念ながらそううまく物事が進まないのがワーキングマザーあるあるというものだ。
夏になり提案書作成に本腰を入れようとした矢先、我が家をコロナと溶連菌がダブルで襲った。
発熱こそしなかったものの、容赦なく息子から飛沫を浴びせられた私は喉の調子がずっと悪く、出勤を諦め彼の看病に専念した。
結果的にはこの月の1/3を休暇に費やした。
年度始めに付与された看護休暇は途中で底をついた。夏季休暇も投入したが、全ての夏季休暇を病休に捧げるのも悲しかったので、年次有給休暇も当然消化した。
この間、当然勉強はストップ。自分のために休暇を使うなんてとんでもなかった。
リスキリングなんて言葉が一時期話題になったりと、「大人の学び直し」にまつわる議論がこの所盛んだが、実際にやるのはそう容易いもんじゃない。
第一、家庭と仕事の二足の草鞋を履いて生活を回すことがそもそも困難なのだ。これにプラスアルファで学び直しだなんて、身体を壊してまで無理にやる必要はない。
我々は十分頑張っている。日々の生活が第一だ。憧れや生半可な心意気だけでは到底できない。
…ということで、FPのことはひとまず蓋をしておくことにした。いや、敢えて考えないようにしていたと言えるかもしれない。
休暇に余裕はない、さていつやる?
それでも、職場の繁忙期が終わりを迎え、息子のコロナ発症以降もだらだらと続く体調不良(後遺症なのかもしれないが、喉の痛みが断続的に続いていた)からゆっくりと回復する中、私の焦りは日に日に強まっていた。何より、講座の受講期限までまもなく半年を切ろうとしていることが気になっていた。
前述の自宅療養やら実家への帰省やらで、休暇の残日数にあまり余裕はない。
現部署の在籍年数は既に6年になり、流石に来年度は異動だろう。来年度の異動を出すタイミングを考えると、AFP取得はもしかしたら今後のアピール材料になるかもしれない。であれば、早いところ決着をつけたい。
とはいえだ。私はどこで休暇を取るのさ…?
悶々としていたある日、1枚の通知文書がポストに投函された。
住んでいるマンションの消防設備点検のお知らせと、それに伴う在宅と立会のお願いだった。
私はここぞとばかりに休暇を申請した。
提案書、1日で出来るところまで仕上げてやろうではないか。
休暇1日で提案書を作成するためには戦略が欠かせない
前職での実務経験があるとはいえ、FP2級の取得自体がもう十数年前。行き当たりばったりで提案書を書き進めることは流石に無謀だろうと考えた。
時間は限られている。限りある休暇を有効に使うためにも戦略が必要だ。
勉強法は人それぞれということは言うまでもないが、私が提案書作成で意識した戦略は次の3つ。
戦略①自分に合った勉強法で取り組む
ただ単に参考書を読むだけでは、何となく概要は掴めてもイマイチ身になっているように思えない。そんな私の勉強法は、とにかく紙に向かって手を動かすこと。
キャッシュフロー表、設例、作成の手引き等々。印刷だけで結構なボリュームになるそれらの余白にあれこれメモをしながら、提案内容を組み立てていく。
一見すると非効率的だし、ここまでしなくとも頭の中で全て完結できるタイプの人も中にはいるとは思うが、私には合わないのだ。
裏付けは、かつて受けた本田40式認知特性テスト。その結果がこちらだ。
辞書タイプは言語優位型で、文章から得た情報を自分なりにアウトプットしていくことで理解が捗るタイプ。このプロセスを省略せず、面倒臭がらずにやることが私にとっての学習の近道なのだ。
自分に合った勉強方法が分かると、それだけで勉強が捗るので是非おすすめしたい。
戦略②得意分野を掘り下げる
提案の切り口は複数考えられるが、自分の得意分野が活かせる方面に力点を置くようにした。過度な独自色は禁物ながら、その方が自信を持って提案でき、説得力が増すと思うからだ。
私の場合はというと、NISAやiDeCo位しか馴染みのない資産運用関連の分野はそこまで深くは掘り下げなかった。逆に、生命保険の見直しや年金額の試算など、リスクやライフプランニングの分野に重きを置いて書き上げた。
戦略③公的年金が受給開始になるまで、就労含め何かしらの対策はマスト
現状、定年退職年齢は60歳が一般的だ(定年延長している会社も中にはあるが)。一方で老齢年金の開始年齢は65歳。5年の無収入期間がある。
住宅ローンはまだ返済しなければならない。
けれども退職後は働きたくない。
趣味である毎年の海外旅行は欠かしたくないし、子ども複数人分の学費や結婚資金の援助も外せない…。
既に貯金残高がたんまりあれば理想のライフプランを追い求めるのは結構。ただ、キャッシュフロー表上途中で赤字になるなら、それは借金しながらの生活を余儀なくされることを意味する。
民間の個人年金保険やiDeCoなど、これまでに何かしらの対策をしている場合は、また話は別だ。
しかし、これまで取り立てて何もしていない場合、少なくとも年金を貰えるまでは多少なりとも働くことが必要では?というのが個人的な意見だ。自戒の意味を大いに込めて言うならば、人生100年時代、さっさと楽してリタイアしようなんてきっと甘いのだ。
この視点を持つだけで、赤字垂れ流し気味のキャッシュフロー表は随分と改善すると思う。
なお、世帯の収入と支出のバランス次第ではあるが、現職の同等の給与水準まで必ずしも働く必要はない(フルタイムに限らず、短時間勤務や再雇用制度の活用も一考)ことも付け加えておく。
待つ事1週間で修了証明書発行
提出した提案書が基準点に満たない場合は書き直しとなるが、幸いにして合格。無事に修了証明書が発行された。
とはいえ、私はいち公務員に過ぎず、資格で独立する気も今のところはない。
では、この資格でこれから何をしたいのか。次回はそんなことを書き残してみたいと思う。