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石場建ての小屋作りワークショップ 2日目【刻み編】
墨付け
2回目のWSは、墨付け・手刻みと、土練りです。
図面
こちらが図面です。
皆さんが参加できる仕事の内容・材料の都合・建物の規模用途・木組みを知って頂く事などを考えて、図面を描いてみました。
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土台3本・梁桁4本・窓台2本・柱束8本、径17本。
とりあえず、一人一本墨付けをして、刻む事が目標です。
板図と間竿
まずは、遠藤さんが描いてきた板図を元に、流れを説明。
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次は実際に、間竿を作りながら、板図と間竿の役割を説明。
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出来るだけ単純な構造にしたものの、ただただ墨付けは奥が深い。
私も、何となく流れぐらいはわかっているつもりでしたが、遠藤さんの説明を聞いて、新たな発見もあり大変勉強になりました。
墨付け
というわけで講義は終わり、いよいよ実践。
贅沢な事に、一人づつ遠藤さんにマンツーマンで墨付けを教えて頂きます。
一通りのルールは教えて頂き、建物の内容は理解したものの、さすがに木工や大工の経験がないと、墨一本引く事すら難しい。
私も最初、大工さんの墨付けを見て、何をやっているか聞いた時に、考えている事の範囲の広さと奥深さに驚きました。墨付け中の数カ月は、他の事を考えている余裕はないぐらい、頭の中がその家の事で一杯になりそうです。
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刻み
墨付けが終わった人から、刻みコーナーで刻んでいきます。
刻みと言っても、今回は体験して頂く事を優先して、電動工具はドリルだけというルールで、手ノコと鑿の手刻みです。
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刻みは教えて頂きながらとはいえ、まずはやってみる事が一番。
注意事項だけ聞いたら、後は自分のやり方を探しながら、どんどん刻んでいきます。
墨付けは、そんな段取りよく行くわけも無く、お昼ご飯になっても終わらず・・・。
土練り
お昼の後は、次回の荒壁工事に使う土の仕込みをしました。
水野設計室にストックしてある古土のプールから、あらかじめ土嚢袋70袋を持って来ていたので、それを皆さんで練り直しました。
土壁は再利用できるとはいえ、泥コン屋さんから購入して配達して頂いた方がお値打ちなぐらい、再利用は手間がかかります。でも、今の家作りのゴミの多さを考えると、こうしてみんなで作る事が出来る建築素材は、大切な文化であり技術です。
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2月初旬の真冬にも関わらず、裸足で泥をこねて頂き、ありがとうございました(笑
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古壁や古土を上手く練り直せるだろうか、寒かったらどうしようか・・・など心配でしたが、お日柄も良く無事仕込み完了いたしました。
手刻み残業中
ハードワークの土練りの後は、刻みの続きです。
皆さん徐々に上達して、仕事が早くなっては来ましたが、想像以上に手掘りは時間がかかりました・・・。
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今回、手刻みのWSをやってみて、さすがに手ノコと鑿の手仕事は、無謀であったことに気付きました・・・。
やっぱり、丸ノコ・角のみ・チェーンのみぐらいは無いと、終わるわけがないですね・・・。
次回は3月2日・3日で合宿です。
今日は手仕事の大変さを大いに伝えられたと思いますので、次回2日の午前中は電動工具の使い方という事で、文明の利器に最大限に頼って一気に刻みを終わらせます(笑
さて、次回どんな建前が待っているのでしょうか
お楽しみに。