劇場版忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師を観てきた感想文
⚠️注意⚠️
ここから先、2024年冬公開の新作映画と、忍たまオタクにとっては多分常識レベルだけど忍たまをよく知らない人には普通にネタバレになる程度のネタバレを含みます。
キャラヘイトのつもりはないけど「ちょ、おま、なんで?????(ド困惑)」ってなってる箇所は多々あります。
あと、映画本編を一回通しで見ただけなので記憶違いとか人称の間違いとかはあるかも。
はじめに書いた人のスペック載せときます
・何十年も前にアニメの忍たま観てただけ
・原作には全然触れてない
・戦国時代についての知識は主に戦国BASARAと刀剣乱舞とFGOで得たゆるいオタク
・乱きりしんと山田先生・土井先生・利吉さんと食堂のおばちゃんと滝夜叉丸先輩とくノ一の子たちとゆらゆらしてる先生くらいしか覚えてない
・長年付き合いのあるフォロワーさんがここ最近(※何年か)ずっと忍たまにフィーバーしてるので土井先生&きり丸と山田先生&土井先生の関係はふんわり知ってる
・六年生の顔が似てる人は血縁でもなんでもなく片方がもう片方に変装してることはなんか知ってる(訂正→五年生だった)
・アイドルが居ることは知ってる
・雑渡さんは「初心者におすすめの忍たまキャラ教える界隈のオタク」みたいなツイで名前だけ見たことがある
・界隈の人の感想ふせったーは自分の感想を書き終わってから読んでみようと思ってるので今は敢えて読んでない
・非情な忍者は好き、忍んでない忍者を見ると「忍べ!!!」と思うタイプ
正直、忍たまについての知識はほぼ無いのと、『最強の軍師』の原作も履修していないので
「ちゃうねん! 映画ではそうなってるけど原作ではそんなんちゃうねん!」
と言いたいところが多々あると思いますが、ご容赦ください(※映画版は改変があることは聞いてる)
あと知りたいことや分からないことは前述のフォロワーさんに聞くので教えていただかなくても結構なんだぜ。
既に全員出動を観てほしいって言われてる。
本編の前の上映中の注意事項説明から既に忍たまオリジナルのやつで、聖地だからか全国でこれなのか分からないけど気合が入っててビビる。応援上映だったら間違いなくオタクみんな「はーい!」って言ってた。
本編
冒頭の彼岸花のシーン。彼岸花自体に不吉な印象があるけど、彼岸花とボロボロの案山子で戦の被害を描写する隠喩が凄い。本来のターゲットであるお子様には戦で焼かれた田んぼの跡地に彼岸花が咲いてるとか、戦で邪魔になった案山子が抜かれて乱雑に積まれて田んぼも踏み荒らされたってイメージになるだろうし、大人には戦で血が流れて死体が折り重なって、親を殺された赤ん坊が泣いてるイメージになる。直接的な残酷描写を避けつつ戦で人死が出てることを表現するのすごい。満月にいるうさぎさんが狸絶対殺すモードでお仕事中の芥子ちゃん(※鬼灯の冷徹に出てくるうさぎの獄卒)に見える。
日常シーンから、なんで土井先生がドクタケ忍者隊の軍師になってるのかがふんわり判明するまでのシーン。
土井先生を敵視してる坊やが、忍者なのに果し状で呼び出した土井先生相手に頑張ってるんですが……土井先生が本気になったら文字通り秒殺されそうな実力差があるのに、律儀に果たし合いに来てくれた上に出席簿や黒板消しで軽〜く流してチョークでポコポコするだけで済ませてくれてる土井先生相手に怒ってる坊や。いや、本気の勝負がしたいならもうちょっと強くなってから実力で武器抜かせろよ……チャンバラにすらなってないじゃん……。
じゃれてくる坊やをいなしつつ鳥の巣を守りつつ、不慮の事態で崖下に投げられても冷静に勢いを殺しつつ、ちゃんと自分の体重を支えられる木に捕まる土井先生。面倒見の良さと余裕があって強くてかっこいい。ここまでは先生としての土井先生がかっこいいシーンで、ここから川を伝って適当な所まで移動して帰るんだろうな、というところで川面に映る月とダブる丸い頭。さすがの先生も不意打ち&天然の目眩ましには対処できず暗転。
なんであんなところに稗田八方斎が、と思ったけど水練してたのね。部下を率いてちゃんと忍者の訓練してて偉い。どっかから流されてきたのかなと思ってごめんな。
空いた布団の横で寝てる山田先生の所に夜中に訪れる雑渡さんと坊や。別の里?の忍者にしては夜中に普通に来るやん……と思ったけど強い忍者同士だから夜中でも忍者的な礼儀を守ってれば大丈夫みたいなあれがあるんだろうか。
学園長先生と山田先生を相手に事情の説明をする雑渡さんの横でやらかしの主犯かつ目撃者にもなれてないのに態度がおかしい坊や。自分の部下が私怨でよその組織の、それなりの肩書の人を誘い出して一方的に攻撃しようとした上で行方不明にした責任を取るために相手方に夜中のお詫び訪問してるのに、当の部下に反省が見られない上にアポ無し訪問に対応してくれてる相手方のトップに対して無礼な口きくし……「俺悪くねえもーん」って思っててもせめて詫び入れてる間くらいは申し訳なさそうな顔しときなさいよ。相手によっては全面戦争になるぞ。雑渡さん大変そう。でも部下のやらかしは上司の責任だもんね……。
教科担当の土井先生が行方不明、実技担当の山田先生が捜索に加わるので一年は組の授業が滞るの〜困ったの〜で自分からは要求せずあくまで雑渡さんの方から「先生の代わりに授業する」って言わせるように仕向ける学園長先生。相手に非がある状況でも自分から頼むと貸しにされるかもしれないし、相手から言わせるの大事。
朝、一年は組の教室で土井先生の代わりに入ってきた雑渡さんと坊や。(定番ネタで名前は間違えまくってるけど)は組の態度からしてちゃんと顔見知りなんですね。よその組織の忍者と顔見知りでわりと和気あいあいとしてる忍者の卵、なんか新鮮だな。
最初の教科の授業では殺気を飛ばしまくる恐怖政治(?)してた雑渡さん。怖い人かと思いきや実技で射撃の的にきり丸対策の紙を貼ったり、後ろに飛ぶなら後ろを向いて投げれば良いのでは、っていう、間違いなく正攻法ではないし、それで今回的に当たったとして先生たちの評判が回復するか?みたいなやり方でもやらせてみるのが寛容というか。は組が「僕たちがちゃんとできないと先生たちの評判にかかわる」って作戦会議してるのも聞こえてそうだけど、結論はアレだけど大好きな先生たちのために本気で試行錯誤した結果だから頭ごなしに否定しなかったのかな。不本意とはいえ請け負った仕事として、先生としてのあり方を模索してるのもあるかもしれないけど、基本的に態度がアレな坊やとの対比で雑渡さんの評価が上がる。坊やは軌道読みにくいとはいえほぼ素人みたいな子どもが投げた手裏剣くらいうまく捌きな。
次の教科の授業で忍たま用のちっちゃい机にちんまり座ってる雑渡くんと、元凶のはずなのにずっと外野みたいな顔してて突然教壇に立たされた坊やの対比が美味しいですね。詳しすぎる生徒がいるところで教える緊張感、とてもよく分かる。
ここで雑渡くんに質問されつつ坊やが講義(?)しているのが変装術なんですが、最後まで見るとなんでこのタイミングでこの術の授業だったのか分かるの、構成に無駄がない。
というのも、土井先生の捜索ターンで六年生(忍たま)と利吉さんたち(卒業生)とプロ忍者(山田先生)がそれぞれ情報収集しているシーンが出てくるわけですが
・変装(というより普段着)で、口癖や強すぎる個性を隠しもせず村人に聞き込みしまくって、「土井って人を見かけなかったか聞かれた」って世間話される六年生(そのせいできり丸にも情報を漏らすことになる)
・3人組の2人が行商人を装って城の関係者の会話を聴いたうえでそれとなく聞き出し、1人は周囲を監視しながら人気がない所に追っ手を誘い込む卒業生
・村人に自然に混ざり込んだうえで行商人を装ってる卒業生の動作から忍者であることを見抜いて捕らえようとする山田先生
っていう変装を用いた情報収集の場面を見せることで、忍たまとプロのレベル差を表現してる。
そのあとのシーンでも、は組がまんまとハリボテの城に誘導された上にリスクを考えずに敵に近付いて捕まってるのに対して、相手に見つからないところで人の流れを見張りつつ、「この砦は囮で本命はこっちの3つの砦」って断じた上でどの砦が本命かを探ってる山田先生たち。
見張ってる上級生もちゃんと判断した上で、咄嗟に無理がない台本を用意してから敵方に接触して情報収集してるし、徹底的に忍者としての力量差を描写しまくってる。
砦に潜入したあとのシーンで天鬼さんが侵入者は少人数って見破ったのは、大人数で砦を攻略するなら素直に一箇所に纏めてから包囲して押し潰した方が早い(上級生がやられてましたね)、大人数で攻め込んでるときに煙幕を使うと同士討ちのリスクが高くなる、逆に侵入者の規模を隠すために煙幕が必要だった、侵入者側に戦闘員が少ないから砦側の人的被害が殆ど出てない、天鬼の行方を探ってきた人間を敵と認識してないから敵は砦の人間になりすましてるけど人海戦術が使えるならそもそもそんな回りくどいことをする必要がない、ってところでしょうか。序盤の竹林での戦闘で煙幕使いが居ることは知られてるし、天鬼さんには殺気を察知されてたから「またあの殺気も隠せないひよっこが侵入してきたか」って思ってたのかも。
迂闊さという意味では、天鬼さんが居る隠し部屋が山田先生基準で怪しかったり、夜なのに窓がある隠し部屋で灯りをつけちゃうドクタケ忍者隊の皆さんも忍たまとどっこいどっこいですね。お前らのせいでせっかく隠した軍師どのが卵ちゃんたちに見つかってるじゃねえか。
なんか大幅に脱線したので話を戻します。
迂闊にもきり丸に情報を取られ、昼間で人目がある村で村人スタイルなのに集団で駆けていき、またもきり丸に難なく補足され、跡をつけられてることにも気付かず走る六年生。飛脚とかに変装しとけばいいのにと思ったけどそもそもあの子たち忍者走りじゃなかった?忍ぶ気ある?
竹林で戦闘準備して侵入しようとする六年生……その作戦、先生たちに相談してたっけ??ドクタケ忍者隊を侮ってるのはありそうだけど、土井先生を囚えてる(土井先生が脱出出来ていない)敵の拠点に忍び込むにはあまりに迂闊では??と思わざるを得ない判断。情報を見つけたら報告って言われてなかったっけ?
拠点に侵入する前に殺気で天鬼さんに補足された六年生、六人がかりでも相手になってないし、環境をうまく使って対応してる天鬼さんに対して連携もうまくいってない。「邪魔だ」じゃないよ。
顔が同じってだけで相手の正体が土井先生だと思い込んですぐ警戒を解いて面を取ったうえで話しかけちゃう六年生。
本物の土井先生だったらろくに変装してない生徒相手に本気で武器を向けたり怪我させたりしないでしょ、とか、君たち四六時中クラスメイト?に変装してる生徒知ってるでしょ、とか観てる側は思うんだけど、「死んだかもしれないと思ってた土井先生が生きてた!」って頭になってる六年生、誰一人違和感に気づいてない。「違和感に気付かないふりをした」「手も足も出ないから仲間のふりをした」とかでもなく、多分本気で「土井先生が生きてた! 一緒に帰ろう!」と思ってる。最後までコメントしなかった冷静担当っぽいポニテくんに期待したけど彼も一緒だったので「全滅ルートや……」って思っちゃった。忍たまが児童向けジャンルやっててよかった。
煙幕なかったら全員殺されてたしきり丸も殺されてただろうな。煙幕あって良かったね。
戦闘中にいきなり出てきた「不幸発動」に笑ったけどあれ天鬼さんが意図して跳弾させて1人始末しようとしたんじゃなくて本当にただの不幸で集中砲火浴びてるだけだったんですね……そのうち事故で死ぬから早めに忍者辞めたほうが良いと思う。
忍術学園での情報共有のシーンとジャンプ漫画みたいな三原則掲げてるドクタケ忍者隊のシーン、どっちが先だったか忘れたけどドクタケ忍者隊のシーン、楽しかったですね。
一番良かったのは死んだ魚みたいな目で八方斎さまオンステージを見てる天鬼さん。あのシーンだけでいいから副音声で天鬼さんの心の声を聞かせてほしい。無なのかドクタケ忍者隊に感銘を受けているのか。
ドクタケ忍者隊のメガネの人たち、八方斎様が好きで可愛いね。
ドクタケ城の殿様とドクタケ忍者隊を正義の側だと信じてる天鬼さん、目を覚ましてからドクタケ領の外の様子見てないのかな。六年生が聞き込みしてた他の村に比べて家がない人が目立ってた気がするけど。
水練中に降ってきて記憶を失った土井先生に対してすぐに「ドクタケ忍者隊の軍師の天鬼」って信じさせた八方斎さま、正直なかなかやるなと思いました。
あの歌とダンス、前からあるやつ?即興で作ったやつ?最後にアニメ見てから20年くらい経ってるし、ちょっと記憶にないけどアニメ版で実装されてたのかな? 映画オリジナルだったらサントラとかに入ってそうですね。
ラスト近くで、土井先生が記憶を取り戻したとしても忍術学園には戻れないように乱きりしんを殺させようとするところも目的のためなら手段を選ばない感じで良かったですね。
ただあの子たちを殺した上で記憶を取り戻した土井先生はドクタケ忍者隊を滅ぼしにくるんじゃないかってところまで考えが至ってなさそうですが。私が土井先生だったらドクタケ忍者隊を滅ぼしたうえで出張したことにして、ドクタケの殿様の首を身内にすげ替えて、程よいタイミングで殿様が老衰とか病死で亡くなったことにするか、近所のまともな国に譲り渡して手放してると思う。
対照的に、キリッとしてる八方斎さまを格好いいって思いつつ、八方斎さまの非道な作戦にも「それはちょっと……」って言いながら従い、元の感じに戻った八方斎さまのことを「やっぱりこっちのほうが好き」って思ってるメガネの人たち、愛おしいし良い部下だね。でも忍者向いてないから辞めたほうが良いと思う。
土井先生の安否が一応分かったけどって状況で察知されずに盗み聞きした上で、連れ戻すから忍術学園に任せてほしいって言われて冷静に返しつつ去っていく雑渡さん。直前で冷静さを欠きまくってる忍たまを見てるからか大人のプロ忍者だ……って実感しますね。雑渡さんたちが引き上げちゃって一年は組の授業はどうなるの?と思ったけど(良くないことに)要らない心配だった。
土井先生が生きてて居場所が分かったけど自分のことを含めて何も覚えてないって知ってぐるぐるしてるきり丸。序盤で土井先生が居なかったら掃除どうするんだよって言ってたのに1人で掃除してる。普段だったら土井先生が居ないから1人でやらなきゃいけないって文句言いまくったり、近所の人にタダで手伝ってもらおうとしてるんかな、1人だけ帰ってきて魂抜けた顔で静かに作業してるきり丸のこと、多分近所の人が見守ってますね。ここでは頼るのが下手って言うより、見守ってる大人に気付かないくらい限界なのかな。
土井先生と暮らした思い出のシーンを次々流した上で「今この土井先生の家にはきり丸しか居ないんですよ」を丁寧に見せてくる演出。丹念に塩を塗られたオタクたちの悲鳴が聞こえるようですね。
一年は組の他の子たちは「土井先生が居なくて寂しがってる」くらいにしか思ってないきり丸の不調に気付いてきり丸に内緒で相談する乱太郎としんべヱ……いきなり本人に直接聞きに行ったりせず周りに相談してからいくところに子どもなりの気遣いを感じます。事情を聞こうとするときに言葉を重ねるより先にキラーワードでぶっ刺しにいく所には笑ったけど。気遣いと特攻のバランスどうなってんの。
事情を聞いた一年は組の子どもたちが「土井先生を取り返そう!」って奮起して、子どもなりの知恵と機転でハリボテの砦に潜入するシーン。お子さまなら「いいぞ忍たま! 頑張れー!」って応援するところなんだけど、大人目線で見ると気が気でないですね。手裏剣もまともに投げられないのに何故か忍者であるっていう自覚だけは一人前な子どもたち。謎の自信がある分、一般のお子さまよりもタチが悪い。まるで土井先生を倒せると思っている坊やを見ているよう。
ハードボイルド忍者映画ではなく忍たま乱太郎の映画なので仕方ないといえば仕方ないけど、「いいから大人しく先生たちを信じて待ってなさい」と言いたい大人の心配を他所に運と敵の迂闊さに任せた作戦で善戦したような雰囲気を出しつつ普通に全員捕まった一年は組。
歌っちゃうおじさんが何故か作戦行動中の前線基地に送るっていう謎行動してくれてよかったね。忍たまの映画じゃなかったらその場で殺されるか、誘拐されて監禁された上で土井先生を諦めるか子どもたちを見捨てるか選べって言われてるところだったと思う。
子どもたちが運び込まれてるところに土井先生が居るのでは?(この判断もわりと早計ではないかと思う)っていう展開にするために必要な流れではあるけど、結果的になんとかなって生き残ってますみたいなガバ展開が多すぎて違う意味で緊張する。先生たちは忍術学園に帰ったらちゃんと事情聴取して反省会させてください。
捕まった一年は組を救出するために砦に潜入する山田先生たち。本人たちの能力に見合った役割を与えたうえで戦闘は先生がやるからって明言して危険(積極的な戦闘)から遠ざけようとする先生。実力のあるちゃんとした大人が率いている部隊を見てると落ち着きますね。でも変装術はちゃんと教えたほうが良いと思う。絵的なこともあるとはいえ、天鬼さんに面が割れてる六年生のビジュアルがそのまんまやないかい。
侵入者が少人数だって見破った上でドクタケ忍者隊の人に理由を聞かれて「君の先生ではない」って答える天鬼さん、序盤で「……承知した」だったのに比べると情緒が育ってるというか、土井先生の側面が出てきてる感がしてほっこり。
結果オーライで隠し通路を見つけたしんべヱが残した痕跡から隠し通路を見つけた山田先生。
「痛いのと痛くないのどちらがいい」
からの
「痛いのと居場所を教えるのどちらがいい」
の嫌な方と嫌な方を選ばせるの、とてもいいと思う。というかドクタケ忍者隊のメガネの人、素直すぎる。やっぱり忍者辞めたほうが良いと思う。
砦での隠密作戦の裏で雑渡さんの足止めをしようとする卒業生たち。
序盤の天鬼さんと六年生に比べてもパッと見は良い戦いをしてるように見えて雑渡さんは余裕で対応してるし、攻撃はしてるけど致命傷を与えるようなことはしてないし、その気になればほとんど相手をせずに抜けられそうなのに律儀に足止めに付き合ってるな、という印象。
協力体制つくれる忍術学園の関係者相手に恨みを買いたくないっていう政治的な判断と、うちの坊やがいつも土井先生に相手してもらってるお礼と、忍術学園で経験積ませてもらったお礼ですかね。
恨むなら自分だけに、っていうのも、なんか坊やがやたら土井先生を敵視してることに対する対比なんですかね。
そのあとの砦のシーンでも遅れて到着したのに速攻で便所の入口からあの隠し部屋に辿り着いてる雑渡さんのスキルよ。あからさまな毒手裏剣も追ってきてる利吉さん向けのムーブに見えてならない。解決したと見るとすぐに帰るところも「今回は事情があったから協力しただけで馴れ合う気はない」感じでいいですね。
界隈のオタクにおすすめされる人なのも頷ける良いキャラ。それだけに育児失敗してるのが残念なんですが。
愛と正義を標榜するのに子どもを忍者に殺させようとする八方斎に対する疑念から、暗示なのか催眠なのかの効果が薄れてたのかもしれないところに、お決まりのやりとりされて咄嗟に先生時代のツッコミが出る天鬼さん。大好きな土井先生に殺されそうになりながら必死で訴えるきり丸の姿にちょっと泣いたんですが、もしかしなくても中の人が書いてた「天鬼と土井先生の間で葛藤する」ってこれか……??と素直に感動できない他界隈のオタク。いや、なんかもうちょっとこうドラマティックというか、天鬼としての顔が土井先生の本性で、先生として生きることに疑問が生じてとかいう話かと思ってた。まんまと騙された。さすが忍者、汚い。何も知らなければただ感動するだけで居られたのに。
天鬼の顔から土井先生の顔に変わるさまを改めて見せられると「……これよく六年生ときり丸は土井先生って同定できたな?」と思わなくもないですが、アニメだから『土井先生』の顔がデフォルメされてるだけで、普段から目の辺りは天鬼さんなのかもしれない。
子どもたちを斬らせようとしたのを、手当してくれたからで水に流す土井先生。懐が大きいのか、教え子たちに怒ってる姿を見せたくなかったのかは分かりませんが、軍師としてのけじめをつけつつエンディングへ。
混乱に乗じてちゃっかり動いてる雑渡さん抜け目なくて良いですね。
忍たま乱太郎の映画とか忍者ものというより、序列の明確な学園ものあるいはお仕事ものとして楽しんだ気がしますが、面白かったです。
今のところ好きなキャラは雑渡さん、癒やされるのはドクタケ忍者隊のメガネの人たち。
以降は〝最初は上の方に書いてたけど感想だけ読みたい人には冗長かなと思って後ろに回した、聖地MOVIXあまがさきのレポート〟
聖地MOVIXあまがさきの公開初日に行ってきたんですが、建物の入口側、映画館に繋がるエレベーターが既に忍たま激推しなのに「さすが聖地……」と思いつつ映画館のフロアに上がると入口の正面の窓が全面キャラクターパネルと化してて「(略)」、映画館に入ったらド正面の壁に乱きりしんと土井先生が貼ってあって「(略)」、視線を横にずらすとフライヤーが入ってるラックの後ろの壁が天鬼さんと映画のメインビジュアルで「(略)」、奥に行くとサイン入りポスターと博物館のアンケートコーナーみたいなスペースとグッズや原作者先生のサインとコメント入りの台本とか、多分予告とかに使われた場面写真を並べたパネルとか、土井先生と八方斎だけのキャラクター紹介(謎すぎるけど映画的には妥当な人選)があるし、ショップに行ったら原作者先生のごっつい本がショーケースに入ってるしで聖地の気合の入り方がすごくて他界隈のオタクは感動を通り越してちょっとビビりました。
上映スケジュールも、初日だということは加味しても結構大きい箱で今日だけで何回上映するの?ってくらいの上映回数。チケット購入場所に置いてある上映予定の一覧が忍たまだけなんか厚い。
ネットでチケット予約したときは「これ特典(聖地限定のカード)貰える……?」と心配だったんですが、平日ちょっと早めの夜だったので席にも余裕もあり、特典も普通に貰えました。良かった。
全国上映するなら先生の描き下ろし特典も全国で配布してほしい!と思っているオタクたち、鑑賞後のスクリーンにでるQRコードからアンケートあるらしいし、Twitterで呟くより公式に直接言える媒体で訴えようね。
(エゴサしてるだろうけど公式が用意してるツールから直接言う方が効果はあると思うよ)
(来年発売の本とかに収録されると良いね)
(ただ、どこがどれだけあの絵についての権利を持ってるかによるから訴えても難しい部分はあるかもしれないけど)