背骨の話

背骨は、背中の真ん中にある骨。

7個の首の骨(頸椎)、それに連なる12個の胸のあたりにある背中側の骨(胸椎)、5個の腰の骨(腰椎)と仙骨、尾骨からできている骨です。

左右対称の骨が積み重なって存在していて、しかもS字のゆるやかなラインを描いている。それは、とても美しいラインです。

背骨が複数の骨からできているおかげで私たちはいろいろな身体の動きができるし、S字の美しいラインのおかげで衝撃をうまく逃がすことができます。

とても機能的です。

無駄なく機能的だからこそ、美しいのだろうなぁと思います。


しんどいなー、困ったな、どうしたらいいかなー・・・なんて思うとき、私のからだに背骨があることに気がつくようにしています。

自分の背骨に気付いていると、私のからだには、ちゃんと私を支えてくれるものがある、ということを思い出します。

背骨をひとつひとつポコポコと積み直して整えるようにイメージしながら、息が背骨をすーっと通っているようなイメージを持ちながら、ゆっくりと呼吸をしていると、姿勢が整うのと同時に心が整ってきます。

背骨に気がつく、イメージで整える、呼吸をする、ただそれだけです。

できるときには、前屈した後に背骨をポコポコと積むイメージを持ちながらゆっくりと起き上がります。

いつでもできます。無料です。ありがたいですね。

つらいとき、過酷な職場で働くとき、たくさん助けてもらってきました。今も私が日々愛用しているエクササイズです。


そして、私が背骨を感じるときのことをもうひとつ。

電車に立って乗っていると足下から伝わる振動を背骨が揺らぎながらうまく吸収してくれていることに気付きます。

意識を背骨からからだ全体に広げると、足首、膝、股関節、骨盤なんかも、微妙な動きでうまく協力してくれていることに気付きます。

だからこそ難なく立っていられる。

大きな振動も小さな振動も、揺らぎながらうまく逃がしていける。

それはそれは精密な調整で、感動します。


からだの動きを感じて、からだの仕組みに体験を通して気付くこと。私にとっては、かなりの喜びです。

慌ただしい今日この頃。そういう喜びを感じながら日々を過ごしていけたら幸せだなぁ、と思います。

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