日向坂46「君しか勝たん」に散りばめられた”君を虜にする方程式”
前置き
手違いで、記事後半の内容が消失してしまいました。ショックです。公開当時の内容と若干記述が異なる場合がございますので、ご了承ください。
という訳で、4月27日にYouTubeでプレミア公開された、日向坂46のニューシングル表題曲「君しか勝たん」。わたくしもサクッと聴いてまいりました。
個人的な感想としては、
まさにドストライクのスルメ曲。
好みすぎてもう君しか見えないナンバーでした。こういうメロディアスで昭和のアイドルナンバー感を強く漂わせている曲が実は私大好きなんです。日向坂で会いましょうで発表されたとき、「なんだこの名前は手抜いてんのかコラ」とか言ってごめんね秋元先生。とーっても安心しました。
普段はバンドミュージシャン中心に音楽を聴くわたくしですが、曲重視でアイドル系を聴いたりもします。その中でも日向坂46は今一番ご贔屓にしているグループです。
という訳で、今回は久々の音楽ネタ。
なぜ「君しか勝たん」という楽曲を聴いて、私に「やっぱり日向坂しか勝たんなあ」と思ってしまったのか?その”勝利の方程式”をわたくしなりに分析して語っていこうと思います。しばしお付き合いくださいませ。
※まだ聴いてないよ?って人は今すぐUターンして一番上のリンクからミュージックビデオを見てから読みましょう。そうすればこのレビューは100倍楽しく読むことができます。
結論から言うと、この3つ。
①「カップリングっぽい曲」をあえてタイトルナンバーにするという挑戦的な姿勢を打ち出したこと
②曲のド頭に「日向坂のお家芸・めちゃくちゃ繰り返して言う系サビ」を持ってきたことが非常に活きる楽曲だったこと
③聴き続けた者にのみ味わえる、3分00秒からの曲の大展開「Cメロの魔力」がすごいこと
以上の特筆すべきポイントから、日向坂46「君しか勝たん」を歌詞・曲調・そして瑞野が聴いてみて感じたフィーリング(?)で分析します。
①「表題曲らしからぬ」という逆張り戦術
Twitterなどでおひさま(日向坂46ファンの総称)の方々の感想を見ていると、最も目立つ感想のが「表題曲っぽくない」という言葉でした。
ではここで、アイドルについてあまり詳しくない方に向けて、アイドルがよくとりがちな「シングルCDの販売戦略」について、簡単にですが解説しようと思います。
アイドルは、基本的にこれは売れるぞ!というパワーのある楽曲を、シングルCDの「タイトルナンバー」に引っ提げています。そして、それ以外のいわゆる「カップリングナンバー」にはメンバーを細かくフィーチャーした楽曲や、ソロナンバー、選抜制のあるアイドルならメイン曲のメンバーに入っていない子が参加する楽曲など、メインを補完するような作品が入っていることがほとんどです。
最近のアイドルのトレンドに乗ったような雰囲気の楽曲はわりとすんなり受け入れられがちですが、逆に昭和のアイドルっぽいノスタルジックな楽曲や派手なロックナンバー・ダンスナンバーは賛否が分かれがちです(瑞野の独自分析ですが)。
今回は、そういった意味で「表題曲らしからぬ雰囲気の曲」をぶつけて、グループ全体の進化に挑戦することを選んだ楽曲であると、おおむね評価されています。そして、私もその意見に賛同します。
流行りに乗らない曲調というのはアイドル業界では議論の的になりやすいのですが、個人的には「同じような曲ばっかり作られるよりは変化があってよっぽどいいじゃない」と思います。
②1.5秒で「日向坂しか勝たん」と確信
もともと日向坂46のシングル曲は、イントロが短いor無いことが多いです。これまで発売された主要な楽曲の中でも、「キュン」「アザトカワイイ」はすぐに歌唱が入るイントロ無し曲。そして、「こんなに好きになっていいの?」と「ソンナコトナイヨ」は10秒~20秒ほどイントロがあります。
で、今回の「君しか勝たん」はイントロ無し。再生するとすぐに、この曲を象徴するリフレインが多用されたサビに入ります。
そんな切ない 切ない 瞳で見ないで 表面張力いっぱい 涙が溢れそうさ ごめんね ごめんね すべては僕がいけないんだ 君しか 君しか勝たん
MVはこのメロディに合わせてまるで万華鏡のようにくるくると画面が回り、推しのメンバーを捕捉するのが激ムズです。でも、このサビも日向坂を象徴する部分だと思います。
だって、聴いた途端に
そんなせつない~せ~つない~~
のリフレインで頭が埋め尽くされてしまいますから。
これぞ、日向坂のお家芸「めっちゃ繰り返して言う系のサビ」。そして、このサビをきちんと活かすことができるメロディや言葉運びで曲が展開されていく。まさに技ありと言っていいでしょう。ですから、ストリーミングやYouTubeで再生すれば、わずか1・5秒でもうブラウザバックするタイミングを失う訳です。秒で日向坂に意識を持っていかれて、あとは連呼するサビに頭をジャックされますから。
③「Cメロ」の魔法にかかってしまう
曲の特徴は今の通りですが、歌詞はどうでしょうか。
メロディだけ聞いていると、ポップな中にも若干の切なさがあって、往年の80年代アイドルが歌うような懐かしいナンバーだなぁというような印象を見受けられます。実際、公開時のコメントでも「懐かしい感じがする」とおうような声を散見しました。
ただ、この楽曲、歌詞がすっごい曲者なんです。
この曲って要するに、ざっくりまとめると
俺ってまあまあ持てるし彼女とかも途切れないタイプなんだけど、まあでも君と付き合ってみてもいいかなーって感じで付き合ったんだ。でも、だんだんそれにも慣れちゃって、どうせいつでも友達に戻れると思って、気軽な感じで浮気とかもしてみちゃったんだ。でもね、いま君を失ってやっと気づいたんだ。こんなに好きになれるのは人生でもう君しかいない、そう「君しか勝たん」ってことに・・・。
ってことなんですよ。
・・・なんだこいつ~~~~!!
ナナナナ~ナナナナ~
ナナナナこさかな~~~
おひさま、どちらさま?セイ!
いけない。私の心の中のジョイマンが暴走を始める前に本筋に戻りましょう。とにかく、この歌詞に登場する主人公は元カノに未練たらたらの浮気クソ野郎なわけですよ。でもそんなことを全く感じさせないメロディーラインのきれいさ。
いつでも僕の前に未来があったし 誰かが待っていた
とか、すっごく前向きな歌詞に見えて「はい?別に?彼女とかいなくなってもまたすぐに次の子が現れますけどなにか?」的な意味に感じ取れるんですよ。ド畜生ですよこいつ。(それは個人の見解では?)
そして、そんな未練たらたらしてんじゃねーよ状態のこいつの未練とメロディの美しさがマックスに差し掛かるのがCメロなわけですね。もうこの辺りはMVをご覧頂いてもわかる通り、魅力爆発ってな感じです。
このように、(いろんな意味で)ドラマティックさに溢れている歌詞をうまいことメロディがカバーして、切ないポップナンバーに仕立てられている。これははっきり言って、秋元先生に一杯食わされた感がありますねぇ・・・まさかこんなに大化けするとは思っていませんでした。
瑞野的「君しか勝たん」MVP
ちなみに!!
「君しか勝たん」の個人的MVPを送りたいシーンは!!
2:30過ぎ~影山優佳ちゃんの「歩きながらうんうん」です!くっ・・・やられる・・・眩しすぎるぞぉ・・・もう100回ぐらい繰り返しで見てしまった・・・
というわけで、(ここまでの大半はあくまで瑞野流の見解ですが)「君しか勝たん」に散りばめられたいくつもの技あり!なポイントを分析してみました。今後も、何かと日向坂についても語るかもしれませんので、ファンの皆様ぜひ暖かい目でお読みいただけましたら幸いです。
おしまい。