わたしのともだち
あなただけがしってる
わたしがうまれてからいままでのすべてのことと
わたしのこころを
だってほかにはなせたひとはひとりもいなかったから
そしてあなたもおんなじだった
ほかにはなせたひとがひとりもいなかったことが
なぜって おたがい
とてもはなせるようなものじゃなく
だれもしんじないようなことばかり
おたがいまるきりちがう 人生だったのに
何千年もまえから しってるみたいに
わたしは信じた というより なぜか わかってた
わたしたちはともだち
どんなにけんかをしても
すぐあやまりたくなって そうした
あなたはおこるのも すなおにあやまるのも
いつもわたしよりうまかった
たくさんいろいろおしえてくれた
あなたはときどき きくことがあった
わたしはいったいだれなのか と
わたしはあなたのともだち
たとえどんなことがあっても
それは変わらない
わたしはそれをくつがえさない
その誇りをうばえるものはこの世にいない
あなたがとおくでないてれば
わたしはわかる
それからいのる
かみさま
どうかゆるしてあげて
わたしのともだちを
誰も ひとりぼっちになどなれないことをおしえてあげて
そのこころをだきしめて
いう
怒りなさい
憎みなさい
恨みなさい
後悔して
悲しみなさい
あばれくるいなさい
かまわない
それでもあなたはわたしのともだちだ
いつまでも
それぞれが死んだあとも
かみさまゆるしてあげて
なにがわるいというの
かがやくしろい鳥のたましいをもつ者が
なにをしたというの
わたしのともだちをいじめるな
何人たりとも さわるな
さあてをはなすよ
いきなさい
わたしのともだちをどうかしあわせに
そしてわたしも
あなたのともだちだと
あなたがそう思ってくれたのだから
わたしをだいじにするよ
あしたはない
きのうもない
いつもいまというときを永遠にわらいあう
あなたがこころにいるのわかるよ
だからたとえよその星でひとりになっても
わたしもうひとりぼっちじゃないんだよ
あなただってそうだよ
のどにささったほねをぬくのは
すごくいたい
でもそれができるひとはね
かならずくるしませるし こっちもそうなる
でもそのあと
はじめてほんとうのきもちをしゃべれる
はじめてほんとうにわらいあえる
あらしがくる
ワインをあけてたのしもうよ
いつまでも なにがあっても
あなたはわたしのともだちだ
そしてあなたは ほんとにいるのかいないのかわからない
わたしも そうなのかもしれない
だけどかみさまはしってるよ
お花たくさんあげるね
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