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【詩のようなもの】 秋風索莫

【秋風索莫】

炊き込みご飯が作れるようになった
ゴミの分別も把握した
玄関前の濁った水溜り いつも通り

今となっては
学生の頃の自分は恥ずべきもので
思い出せる記憶も断片的
思い入れない卒アル捨てて始まる
波風立たない青春

会う人も決まってきて
歩く場所も毎日同じで
午後の隙間時間に見る雲だけが
毎日形を変えている

一人飯におかずを一品足して
保存が効かない今日の匂いに
狂気と隣り合わせの秋風索莫

一時間早くなった夕方のチャイム音が
今日の平穏を締め括る