【詩のようなもの】 層雲 【過去詩】
【層雲】
年の瀬 あと何度跨ぐのだろう
30歳になる自分はまだぼんやりと
碌でもないイメージではあるけど
生きているような気もする
脳内は荒れ果てた舗装路
対抗馬のいないオープンテラス
石碑で語られる伝説 死人に口なし
棲みつく層雲の下 別れを終えて
終わらない夢だけが燻り
逃避と惰眠を繰り返し
25歳の憂鬱は板挟みの立ち位置から
煌めく水面の夢を見る
なけなしの予算を立て
積まれた書籍を崩して
割れた組織図を縫うように
長い凸凹道の抜け穴を探し
ちっぽけな自分を明るく迎え入れる
最後まで読んでくれてありがとうございました。
過去の詩のようなものから再掲した作品です。
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水宮 青