【詩のようなもの】 空から街へ
【空から街へ】
風が僕を引き裂くスカイダイビング
空を割って落ちる僕は
俗世の嘆きなんてもう遠い
家もビルも街全体がぼやけて
宙を裂く刹那は自由を纏う
ココアの甘さはもうどこにもなく
温もりも飲み干すたびに逃げていった
マルチビタミンで心を埋めた日々の虚しさも
今はただ風に散らばる粒子にすぎない
哀愁が僕を地上に引き戻すけど
抗うこの瞬間は重力も裏切りたい
未来なんて霞む光景より遠く
ただ落ちることを生きることだと知り
青春が自分の手にはないと気付いたこと
僕は青空の溜め息になる