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【詩のようなもの】 冥加 【過去詩】

【冥加】

捨てる神 拾う神
どちらも足掻けば
手を繋いでくれるわけでもない
かといって寝て待てば冥加
というわけでもない

焼けるような視線を浴びて
痛みと孤独はもはや日常
思い詰めて視野が狭くなっては
うつろな巨木を見て屡々生き延びる

本を積むように
知らなかった世界に導く
涼しい風と香り高い菜の花が
少しばかりの冥加に気付かせている

明日はどうだろう?
そう考える余裕もない時に限って
悲しい話に心惑わされて
嬉しい瞬間をまた探す日常


最後まで読んでくれてありがとうございました。
過去の詩のようなものから再掲した作品です。
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水宮 青