てぃくる 998 競演
「あなた、わたしと張り合おうっていうの? そのきったない色で?」
「余計なお世話だ。俺は見た目より量で勝負なんだよ。マッチングが風まかせだからな」
「ふふん。わたしの花を見に来てくれる人がいっぱいいるのよ。あんたは無視されるでしょ」
「その代わり、秋は俺の方がどんぐり豊作で目立つからな。その頃あんたは老ぼれだろ?」
満開のソメイヨシノと競い合うように、クヌギの開葉が始まりました。もう少ししたら花も咲き始めますが、クヌギの花は超お地味ですので花見の対象にはなりません。なかなか花の競演とは行かないようです。
梢で咲き残った桜花一輪を
緑の額に収めて飾る
(2023-04-04)