てぃくる 759 隠れても隠れても
どんなに上手に隠れても
風が一吹きするだけで
すぐ露《あらわ》になってしまう
それでも
葉っぱ一枚あるだけで
僕は隠れられるから
やっぱり隠れることにしたんだ
春までずっと
ね
くぬぎの葉っぱが積もっているところに少しだけ隙間があって、誰かが隠れている気配がしました。葉っぱをひっくり返してみても、そこには何もないんですけどね。
重なり合う葉の下には空気の布団が自然にできます。寒さが緩和されるので、その布団を頼りにしている小さな生き物が多く隠れていることは間違いありません。
彼らは、確かに隠れています。でも小さいから、隠れていることすら隠されてしまったのでしょう。
かくれんぼ鬼が忘れて冬を越し
(2021-01-21)