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ドリアン助川『あん』読了
初読作家さん。
生きていることには意味がある。生まれてきたということは意味を持って、この世界に飛び出してきたことだから。
ハンセン病(らい病)については知識としては知っていたが、テレビでらい病予防法廃止や子供を産めないよう強制的に手術を受けた者の賠償金のニュースを見るまでは、その病気の意味がまったくわかっていなかった。
罪を犯したわけでもないのに、人生を閉ざされた空間でしか生きられなかった人々の苦悩は、正直罹患した人にしかわからないだろう。私の中では千太郎ではなく、徳江が主人公の小説だと思っている。
自分の思い次第で誰でも幸せになれる。悲しい話の中にも明るい未来を予感させてくれる物語だ。