綿矢りさ『憤死』読了
運命論。運命は生まれたときから決まっていて、自分ではどうしようもないことだという考え方。『人生ゲーム』を読んで、まず運命論を思い出した。ルーレットに出る数字は自分では決められず、止まった場所に書かれている出来事にも従わざるを得ない。私は一時期運命論を信じていた。
しかし、ルーレットを回すのは自分であり、止まった場所に書かれた出来事だって誰か他人が考えた文章なのだから、人生ゲームに従うだけの人生に何の面白味もない。最後に金持ちになろうと、貧乏になろうと、それはただの他人の書いた人生だ。
私は今、新たな運命論を信じている。運命は最初から決まっているわけではなく、自分で変えられる。行動することで、運命の道は幾通りにも分かれていく。そう考えるようになった。そうしたら自分に自信を持てるようにもなった。せっかく生まれたのだから楽しく自信を持って生きなければ損をする。運命は振り回されるものではなく、自分で切り拓くものだ。