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スチュアート・パーマー『ペンギンは知っていた』読了

クレイグ・ライスと共著した作家が単独で書いたミステリー。「エラリー・クイーンのライヴァルたち」の筆頭に選ばれた作品。

素人が警察の捜査に簡単に参加できたのは古き良き時代だからか、それとも最後のパイパー警部の言葉にあるような思いからなのか。

残念ながら犯人は半ば前にわかってしまった。犯人がわかればその後の展開にも騙されずに読める。

しかしこれは良いことなのか? ミステリーを読み始めた頃(エラリー・クイーンやアガサ・クリスティ、ディクスン・カーでミステリーにハマったのは高校生時代)のあの感動が今味わえないのが、残念でしょうがない。こんなことを言ったからと言ってネタバレにはならないと思うが、ミステリーは誰が犯人だったら面白いだろうか、と考えて読むとだいたいの場合犯人がわかってしまう。

あの頃に帰りたい。そして純粋な気持ちでその結末に驚いてみたい。まあ、新作に期待するしかないか。

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