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吉田修一『パーク・ライフ』読了

芥川賞受賞作。『日曜日たち』に次いで2作品目。

日常が書いてあるのに非現実感が漂う。登場人物が薄いからか。それとも近すぎず遠すぎずの関係を求めたがる現代という時代が薄いのか。

人はモノを見ていてもすべて見ているわけではない。そのモノを意識して初めて見える。主人公はそう言っている。その割りには主人公目線で進んでいく、景色の描写が細かいのが気になる。感受性が高いのか低いのかわかりづらい。ただ、この曖昧な空気感がこの小説には必要だったのだろう。

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