イズレイル・ザングウィル『ビッグ・ボウの殺人』読了
ユーモアと皮肉の混ざった、私の大好きな世界最初の長編密室ミステリーを再読。著者の名前はミステリー好きでも知らない人が多いと思うが、あの有名なディクスン・カーの『三つの棺』の密室講義の中にも、イズレイル・ザングウィルという名前が出ている。
トリック自体は今でも様々な作家に使われているので、陳腐に思えてしまうかもしれないが、探偵小説をこの1作品しか書かなかった著者が、”「密室ミステリの父」として、探偵小説史上不動の地位を占めている“ことは間違いないだろう。
密室好きに読んでもらいたい1冊。