短歌 エッセイ 涙のような 時雨
窓の外 時雨が止まずに 降り続く
私の代わりに 泣いてるみたい
離婚を決意し 家を出て ホテルに一カ月 投宿した いつかの11月
あれから 何年経ったかなぁ
11月は 日暮れが早い
そして 時雨が続く
まるで 私の代わりに 泣いているよう
時雨はやがて 風花になる
風花が 白百合だったら いいなぁ
亡母が好きだったから 白百合は
お母さん 今 ものすごく さみしい
白百合を 飾ろう 一輪
お母さん なぁに お母さんって いいにおい
おりょうりしていた においでしょう
たまごやきの においでしょう
お母さんが亡くなるなんて 知らなかった 幼稚園時代
あの日に 帰りたい
※ 風花とは 雪 の 大和言葉です
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