20240722知らない
読むということは、わからないと知ることだ。
書くということは、届かないと知ることだ。
あなたの声を聴きながら
私はあなたが私ではないことを知らされる。
あなたと手をつなげるのはあなたが私ではないから。
あなたの内側にはあなたの書物があり、わたしが触れた瞬間にあなたの知らない物語になって開かれてゆく。私の言葉をあなたが拾いあげ、うつくしい書棚にしまいこんだように。
それでも触れたいと思う。
あなたの内側にあるわたしに、わたしの中に生まれてくるあなた、に。
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