雨が降っていた
対岸で虹を呼ぶあなたは
ひとつふたつ花を咲かせ
うつむく私の蹄には
緑の苔が生えた
ただ、それだけの事だった

あなたを撃ち抜いた雨は
川辺に降り続け
思い出す事もあるだろう
あなたという岸に
あふれた水のことを
倒れた私の角に
いつか芽吹くように

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?