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チェーン店化する学校

こんにちは,HARuです。ふと思いついたことなので
まだ考えがまとまらない部分もあるのですが
今日は「学校に求められる機能」というお話。

最近の学校教育,主に公教育に現在求められているものは
画一的でサービスが良く,安くて手軽といったチェーン店に求められているような
内容と同じなのではないかと感じています。
それはどういうことなのかお話していきます。

では,いってみましょう!

チェーン店とは

さて,早速ですが,チェーン店をご存知ですか?
ここでのチェーン店は主に飲食業をイメージしていただきたいのですが

チェーンストア(Chain Store)は、大資本を元手にブランド、経営方針、サービスの内容、外観などに統一性を持たせ、多数の店舗の運営や管理を行う経営形態のこと。チェーン店(チェーンてん)とも呼ばれる。

出典:Wikipedia:チェーンストアより

Wikipediaによれば上記のようなものをチェーン店と言うそうです。
さらに飲食業に絞ると

飲食業では、セントラルキッチンによる一括大量調理を採用して、原材料のコストの削減と品質の安定を図っている(例えば、調理経験のない学生パートタイマーでも、手順に従えば料理が完成できるようになっている)。

出典:Wikipedia:チェーンストアより

ということになっています。
私たちが日頃お世話になることも多い
マクドナルドや吉野家などがチェーン店という業務形態ですよね。
(フランチャイズという経営方式もありますが,少し内容が複雑になるので割愛します)

学校教育に求められるもの

「教師と学校の失敗学 なぜ変化に対応できないのか」(妹尾昌俊著)
の中で筆者は
学校が果たしてきた3つの役割,機能という話をしている。
それは
① 子どもの学力を高める役割・機能(学力保障)
② 子どもの安全と福祉を守る役割・機能
③ 子どもの人間的,社会的な成長を促す役割,機能
だと。
現場で勤務して保護者からもっと求められているのは
やはり①の学力保障であると感じます。
現在の高校,大学入試が知識量を問うものであり
さらに言えば,保護者の願いは
「子どもたちが幸せになってほしい」
という当たり前の前提の上に成り立っています。
幸せになる=社会生活で困らない
つまり,ある一定以上の学力を身に付け
知名度のある高校や大学に進学し,就職してほしい
というものなのです。

ですので,現在,
私たち教員に求められるのは,
子どもたちにある一定以上の学力を身に付けさせること
になっています。

クレームが怖い学校

しかし,学校現場では,みな同じように同じような内容を指導します。
それは,文部科学省から学習指導要領が出ているから
という理由だけではありません。
他者と違うことをすることで学力が下がった場合
保護者の方からお叱りを受けます。
これが学校現場では最もよくないことであるとされているのです。
自分なりの方法論に基づいて授業を行なって学力が上がらないよりも
各教科の指導書に沿ってマニュアルに基づいて学力が上がらない方がマシだと
考える教員も少なからず,いるということです。

ちなみに,指導書とは
各教科書会社が学習指導要領をさらに噛み砕き,具体的な指導方法を
掲載したものです。
もちろん,学校の教員と共同開発なのでその通りにやれば
授業を行うことができます。
初任者で授業の基本的な流れがわからない人や
小学校等で忙しく教材研究が間に合わない方が指導書を使うことは
私はむしろ賛成です。
ある意味画一的であるとはいえ,一定以上のレベルの指導法であることには
間違いないからです。
私自身も初任者の頃は指導書にお世話になりました。
ただ,指導書の方法は目の前の子どもたちに即した方法ではありません。
あくまで,標準的な授業の流れを示してくれているに過ぎません。
ですので,それに頼ってばかりでは,子どもたちの授業に対する意欲や
学習意欲は減退します。

私が問題だと思うのは,指導書に頼るばかりで
自己研鑽や目の前の子どもたちの姿を見つめようとしない人々です。
ただ,そんな人たちの背景にも
もしかしたら,以前保護者の方から大きなお叱りを受けたという過去があるかもしれません。
なぜなら,その方達も間違いなく
子どもが大好きで子どもたちの能力を伸ばしたい!という思いで
教員になったであろうと想像するからです。

結局のところ,教員の本音は子どもたちの学力を伸ばしたい。
子どもに学びは楽しいと思ってほしい!という願いがあるのです。
しかし,オリジナルの実践で失敗ができないという恐怖心もあり
なかなか最初の一歩を踏み出せないのです。

1週間食事が摂れなかった

突然,話が変わって恐縮ですが
私はストレス耐性がある方だと思っています。
幼い頃から母親が厳しく怒られてばかりいたおかげで
基本的に楽観的に物事を考えるようになりましたし,
寝れば忘れられるようになれました。
しかし,そんな私でも1週間食事が喉を通らなかったことがあります。
詳細は避けますが,ある出来事で保護者の方からお叱りを受けました。
私に非があったことは事実です。
ただ,それでもあのお叱りはとても苦しかった。
自分は教師を辞めた方が良い人間だ
やる資格がない
と本気で考える毎日でした。
周囲の方々のおかげで立ち直ることができましたが
今思い出しても辛く苦しい日々でした。

このような状況であれば
学校や教員は保護者からのお叱りを避けるということを
ご理解いただけるのではないでしょうか。

確かにご自身のお子さんが大切なことはよく分かります。
しかし,教師も一人の人間です。
失敗することや間違うこともあるのです。
私たち教師も保護者の方と同じように
子どもたちにより良い未来を生きてほしい
子どもたちが成長してほしいと願っています。
本来手を取り合って協力するべき存在の両者が
現在の学校教育では
サービス提供者と受給者の関係になってしまってはいないでしょうか。

学校がチェーン店のようになるのは
失敗できない環境だからです。
少しでも失敗をすれば世間や社会から
これでもかとボコボコに叩かれます。
その状況で誰が挑戦をしようというのでしょうか。
その状況で現状を改革しようというのでしょうか。

ただ,現場に甘んじている先生ばかりではありません。
学校を
教育を変えようと必死に活動している方々もいらっしゃいます。
私も少しでも子どもたちのためにと
日々自己研鑽をしています。

チェーン店のような学校も良いのですが
近所の喫茶店のような
味のある学校があっても良いのではないでしょうか。
地域や保護者,子どもたち,教員
みんなで作り上げるオリジナルの学校
そんな学校を作り上げることこそが
現在の子どもたちの未来を創り上げることに
つながるのではないでしょうか。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
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いつもお読みいただいている皆様,ほんっとうにありがとうございます。
それではまた😊

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