未来を見つめる子どもたちを育てる
こんにちは,HARuです。今日は「過去を振り返るより,今,そして未来へ生きる子どもたちを育てるために」というお話。
教員になりたての頃,ある先生が言っていた。
「オレの指導は今分からなくてもいい。将来大人になった時に振り返って,ああ,あの先生はオレのためを思ってあんな風に言ってくれたんだなと感じてくれれば満足だ。」と。
ちなみに,あなたは,この発言についてどう思いますか?
そして,学生時代に先生から言われたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今日はこの指導について私の考えを書いていきます。
では,いってみましょう!
あとで分かることには意味がない
結論から言えば,私は「あとで分かってもらうこと」には意味がないと思います。
この状況は,分かりやすく言えば,
今は嫌なことを言われていると思っていても後から考えたら言ってもらえて良かったと感じろ!
ということですよね?
でも,冷静に考えてみてください。
あなたの人生において,嫌な相手から言われた言葉,覚えていますか?
もちろん,それは悪口や嫌味や陰口などではなく,
苦手な相手,嫌いな相手から言われた,
おそらく自分のことを思って言ってくれたであろう発言です。
残念ながら私ははっきり言って覚えていません。
教員は「後で」,「将来」分かってもらおうと思って発言しますが,
果たしてその言葉,子どもたちにどれだけ響いているでしょうか。
嫌われないことの大切さ
教員がどれだけ想いを込めた発言でも,子どもたちから嫌われてしまえば,それは子どもの心には届きません。
ですので,私は
教師は嫌われないことが大切
だと思っています。
ただ,この話をすると
・子どもにこびへつらうのか!
・子どもの機嫌取りをするのは教師の役割じゃない!
・その場だけいい顔をしても意味がない!
などのご指摘を受けることがあります。
おっしゃる通りです。
子どもたちにお世辞やおべっかを使っても全く意味がないと私も思います。
じゃあ,好かれるなんて無理じゃないか!
とおっしゃるかもしれませんが,そんなことはありません!
以前から何度も言っていますが
子どもは優秀
なのです。大人のおべっかやお世辞なんて簡単に見抜きます。
見抜かないまでも,違和感を感じて,そういった教師からは自然と離れていきます。
もし,あなたの目から見て,子どもたちにおべっかばかり使っているのに
子どもに好かれている教師がいるとすれば
それは,あなたの見えないところで,その教師の言動が信頼に足ると子どもたちから判断されたということです。
子どもたちの評価はシビアです。
大人のように忖度がない分,好きか嫌いかはっきりと表明します。
私が担当しているのは中学生ですから,そこまであからさまに態度に出す子どもたちは少ないのですが,それでも子どもたちの様子から教師の信頼度は測ることができると思っています。
さて,話がそれました。では,なぜ嫌われないことが大切なのでしょうか?
なぜ嫌われないことが大切なの?
それは,単純な話です。
嫌いな人の話は響かないから
たったこれだけの理由です。
あなたがどれだけ子どものためを思って発言しようと,
あなたが嫌われてしまってはその思いは子どもの心には響きません。
だからこそ,教師は嫌われないことが大切なのです。
嫌われないためにどうする?
では,子どもたちに嫌われないためにどうすればいいのでしょう?
先ほどもお話した通り,子どもたちはお世辞やおべっかは見抜きます。
以前,「とにかく人を褒めよう」と言う記事でも書きましたが,
例えば,
子どもを褒めるのであれば,「本音で褒める」ことです。
少しでもあなたが思っていることを大げさに褒めましょう。
しかし,嫌われないために私がもっと大切だと思っていることがあります。
それは
尊敬されること
です。中学校でいえば,専門的な知識に基づいた分かりやすい授業や子どもたちが安心して生活できる学級経営をするということです。
学校の勉強は楽しくないかもしれない,
けれど,
子どもたちはやはり学びたいし,賢くなりたいという意欲を持っているのです。
それに応えられる教員が尊敬され,信頼され,好かれるのです。
何も全てにおいてパーフェクトである必要はありません。
さらに言えば,
常に厳しく怒っている必要も全くありません。むしろ逆効果です。
未来を見つめる子どもになってほしい
一番最初に書いたある教員の発言(「オレの指導は今分からなくてもいい。将来大人になった時に振り返って,ああ,あの先生はオレのためを思ってあんな風に言ってくれたんだなと感じてくれれば満足だ。」)は実は私自身のものです。
教員になりたての頃は本気でそう信じていました。
しかし,自分自身の学びを深めていく中で,冷静になったのです。
・嫌いな人の発言は振り返ることはない
・「今」を生きる子どもたちに過去を振り返ることを強要している
・未来を見つめて生きてほしいと願っているはずなのに…
このことに気づいた時,猛烈に自己矛盾が生じました。
ああ,この指導ではダメなのだと。
私が育てたい子どもたちは
過去を振り返るのではなく,未来を見つめていてほしいと。
過去の私のことを思い出す必要などない。未来への糧の一部として自分がいられればそれで満足だと。
そんな風に考え方が変わったのです。
繰り返しますが,どれだけ素晴らしい発言も相手に届かなければ意味がありません。
特に学校では,子どもたちに届けたいと思っていても嫌われてしまっては全く意味がありません。
その言葉が伝わらないからです。
子どもに媚びへつらうのでは無く,あなたの得意分野,専門ジャンルで子どもたちにあなたを認めてもらうのです。
そうすることで,あなたの発言はより魅力的に,より子どもたちの心に深く届くことでしょう。
もちろん,私自身もまだまだ精進が足りません。
もっと自己研鑽を積み,子どもたちに未来を生きてもらうために「今」を積み重ねる。子どもたちの成長の一助となれたらこんなにうれしいことはありません。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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いつもお読みいただいている皆様,ほんっとうにありがとうございます。
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