#11 母の日に貰えたうれしかったもの
昨日はイギリスの母の日だったと書いた。
うちの次男は毎年欠かさず、手作りのカードのなかに、ちょっと感動する長文お手紙を書いてくれる。そんな子が18になっても、やっぱり優しい言葉を散りばめてくれた。( ;∀;)
年頃になって、普段ポーカーフェイスだからよけいにホッとする。
夜、長男がZoomコールをしてきてくれる。
私は、ここ最近、手工芸の職人であるイギリス人の友人が、日本の職人さんの仕事を紹介する記事を書くお手伝いをしている。
イギリス側 (以降”英サイド”と呼ぶ) が頼むことを私が和訳し日本側 (以降”日サイド”と呼ぶ) へ依頼のemailを送る。確認のために「こんなふうに依頼したよ」と英サイドに送っておく。次は日サイドから質問が届き、それを英訳して英サイドに届け、返事を和訳して日サイドに返す。これを繰り返す・・・
日本とイギリスでは9時間という時差があるので、お互いが寝ている間の時間のロスもある。交信が間延びしてしまうので、「今はこれを待っている状態」と知らせておいたりという心遣いだってあるのだ。日サイドには職人さんプラス、フォトグラファーという二方向ある。
もっとも、プロであれば、『慣れ』という武器があるだろうが、私はど素人。
あるのは『力になりたい』思いだけ。
息子は「その仕事、お母さんが居ないと成り立たない仕事だね」と言ってくれた。
英語でCogは機械の歯車のひとつの歯のことなのだが、組織のCogは、つまらない役割のことをいう。それがKey cog (キーコッグ) となると、CogはCogでも、要の、なくてはならない一部のこととなる。
「Key cogじゃん、それって!!」
ああ、息子よ~~(二度目の( ;∀;))
雑誌に載るのは、職人さん、フォトグラファー、執筆者なのだから、
この仕事は、ハッキリ言ってしまえば、私ひとり、手柄がカタチで残らない立場だ。お金のためにやっているのでもない。
夫は、この「時間ばかりかかりすぎる仕事」にかかりきりの私を心配して、「今日もずっとそれやってたのか?」と訊く。その態度は、まるで私が納得して取り組んでいる気持ちを、寂しいものにしてしまうのだ。時にやる気を萎えさせることもある。
どうも夫と言うのは、妻が正当に評価されていない(と感じる)ことが我慢ならず、まるで搾取されているような気持ちになるものなのか・・・といつも感じる。
いやうちだけなのだろうか・・・
こんな時に聞けた息子の言葉、今の私には「神」だ。
母の日に貰った、最高のねぎらい!
何かを作り上げる興奮が好きで、自分のできることを差し出しているだけで、
褒められようと思わなかったのに、息子が褒めてくれた。
きっといいものが出来上がるはずだ・・・