#178 そのセーターが可愛いねと言ったから
1月2日は手編み記念日‥‥
‥‥なあんて俵万智さん風に完結させてしまう前に、私の手編みLOVEなことを書きたいのです。
noteには素敵な編み物作家さんが多くいらっしゃる。いつも「豊かだなぁ〜」と憧れている私だ。ひと目ひと目に愛情がこもった手編み作品の魅力は画像だけでは伝わりきらないだろう。自分で編んでみたなら、費やす時間だけでも、その価値が分かるというものだ。そんじょそこらの吊るしのセーターとは違うんだよ、ってことが‥‥
とはいえ、誰でも編み物ができるわけでも、辛抱強いわけでも、時間のゆとりがあるわけでもない。
編み手の貴重な時間がそこに詰め込まれたWoolの手編み製品が高価なのは当然と言える。
以前から何度かイギリスのチャリティーショップのことを書いて来た。
どんな街にもいくつかはあるチャリティーショップだが、家で不要になって場所を取るだけのものがゴミにならずに済むのだ。
物を捨てる代わりに持参する人。それを安く買う人。売ったお金がチャリティーに活用されるので、Win-winのシステムと言える。ボランティアで店番を買って出る人も多い。
最近私がチャリティーショップで出会ったセーターがこれ。
なんだかキュンとする。
このセーターにひとつだけ難があるとしたら、ネックラインの縁が全然伸びなくて、着脱時に私の大きな頭に必ず引っかかるということ。
この画像 ↓ を見ると、ああそういうことね、って気づかれるでしょうか?
着脱時に首周りがキツい。
既製品にはこういうことがないので、ある意味、手編みならではの結果だ。
これをどう捉えるかは人によるだろうと思う。
一度着てしまえば、全く問題にならないのだ。
わたし的には、脱ぎ着の時だけグググっと声が出そうになるのは全然ありだと思っている。
模様を編むということは使う毛糸の色を変えていくことだ。色を変えている間、さっきまでの色の糸はそのまま残っている。
つまり、表にだけ注力して編むと、裏は次の出番まで待ちぼうけになった糸が緩〜く残るのが普通である。このダレダレになった糸は表からは見えなくとも、着脱の際にボタンやファスナーに引っ掛かるリスクを残す。
このセーター、何が素晴らしいかというと、裏側にたるんだ糸を残していないということ。
見てください。
長い緩みを残さずここまで編み込むためには、ひと目ひと目気をつけて綴じ込んでいく必要があったと理解している。(編み物をされる方、もし私の理解が間違っていたらご指摘くださいね)
もしも裏目がダブダブに残されていたなら私、買ってなかったと思う。
仕事の丁寧さにすっかり心を奪われてしまったのだ。
しかも£8という値段。(本日のレートで1284円だそう)
いいんですか⁉
もちろん羊毛100%だ。
私はアクリルと羊毛の違いには厳しくて、どんなに好きなデザインでも化繊混紡のものはどうしてもいやなのだ。
きっと、子ども時代の記憶のせいかと思う。ストーヴの前でアクリル製セーターを脱ぐたびに静電気がバチバチと弾けた、そういう世代だから…
そして極め付けは、色の美しさ。
近づいて見ると毛糸の色が一色ではなくて、表現しきれないほどたくさんの違う色の集合だということがわかる。
ビンテージのコーナーに掛かっていただけあり、もしかしたらかなり昔の作品かもしれない。イギリスの既製品はほぼ袖が長すぎるのが普通なのに、私にピッタリの袖丈なんて、一昔前の体型?‥‥などと、いろいろに想像してしまった‥‥
自分で編んだ手柄でもないセーターのことを記事にしてしまったのは理由があったはずだと思う。
イギリスのチャリティーショップの良さを語りたい、などというのもあったけれど、本来のきっかけは冒頭のタイトルでチラ見せしてあったではないですか‥‥
そう。うちの20歳の息子が、
「お母さん、そのセーター可愛いね」
と、そう言ったのだ。
無口で、何か言ってもぶっきらぼうなオトコの一言だけで、『特筆すべき認定』入りしたというわけだ。
「はあ?」と思われましょう…
いいんです、いいんです。
ほんとは俵万智さんの『記念日にでもしたい気持ち』に、今更ながら拍手喝采を送りたいの私。
新しい年だから、ちょっと張り切って元旦から投稿しようと思ったのですが、時差が9時間もあって、日本の元旦はすっかり終わっていました。
ちょっと出遅れましたが、
note のみなさま、あけましておめでとうございます。
2023年は去年よりも明るい年になりますよう‥‥
世界が平和に展開することを祈ってやみません。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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