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#239 フランスのキャンプ場のことやら、街散策やら その①
先日フランスのキャンプ事情について書いたら、これまで交流のなかったnoterさんからこんなコメントがいただけて感謝だ。
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需要があるとも思えなかったけれども、私自身が過ぎたことを忘れていくのが淋しくて書いていた。そんなものに「非常に気になっとると」と言っていただけたとあれば、もうひと記事くらい行っちゃると!と思うたい。(方言を真似たのですがひどかったらごめんなさい😆)
結構クセになりそうなかけうどんさんの文章、是非!
今は娘夫婦と4人で家を借りて毎晩フランスワインとともに食卓を囲んで語り明かしているわけだが、数日前までは全然違った。ピクニックマットの上で正座したりあぐらをかいたりして料理して食事していた私たちだ。
もしもかけうどんさん以外には需要がなかったとしても、自分のために少し振り返りをしてみたい。
私たちはノルマンディーのCherbourgという港に着き、最初の夜は Camping Les Ronds Duvalというキャンプ場を目指した。
着くなり「Plein」(プラン)その下に「Full up」という張り紙が‥‥
夫がレセプションでダメ押しで訊いてみたところで、中の若いスタッフに「今日はいっぱいですから」と言われる。
慌てて次のキャンプ場を検索していたら、ちょうど私たちの後ろに入ってきた車からオーナー夫妻が降りて来て、「一晩だけかい?」と。
二人で口を揃えて「ウイ!」
オーナーの権限によって泊めて貰えることになる。
トイレやシャワー棟へはちょっと離れているけれど、静かで広々とした場所が提供され、最初の夜のキャンプをすることができた。この夜のキャンプ代は合計22€くらい。
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チキンのクリーム煮とスモークしたニシンのポテトサラダ
翌朝はPortbail (ポーバイ)という町に立ち寄る。コーヒーとアモンディエで一休み。
このアモンディエというのは前日売れ残ったパン・オ・ショコラかクロワッサンを半分に開いてアーモンドクリームでサンドイッチし、上にスライスアーモンドと粉砂糖をかけたもの。バゲットは翌日以降硬くなればフレンチトーストで食べるように、クロワッサンもそうやって無駄にしない知恵なのだ。言ってみればリサイクル(いやむしろもっと美味しくなるのでアップサイクル)したコーヒーブレイクのお供に夫がハマっている。
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次に目指したのは Coutances(クートンス)という街。
街の中心の大聖堂はこの気品。
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次に入ったのは、かつて教会だった建物。今はアートスペースになっていて、モノトーンの静かなエキシビジョンをやっていた。日本の相撲の写真展と毛筆っぽいアート作品のコラボだった。相撲部屋の若いお弟子さんたちが稽古でぶつかる姿や、怪我に涙する横顔、貴乃花の土俵などなど見応えあるもの。
こんな異国の地方都市で出会えた懐かしい故郷の写真たちに胸が熱くなった。
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この街には大きな植物園がある。ランチタイムが近づいたので食糧を調達してピクニック。
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パティサリーではチョコレートタルトとアルモンディエで完璧
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午後も街を散策して楽しんだので午後の一番暑い時間になってその晩のキャンプ場を探し始めた。ところが暑い中たどり着いてもFull upだというキャンプ場ばかり。「あそこで訊いてみるといい」と住所を貰った次の場所もFull upということが続いた。やっとOKを貰えたのは4件目のCamping mariennee でのこと。
やっと見つけられたということもあり、また次のキャンプ場でたらい回しは嫌だと思い、マダムに「2泊になってもいいか?」と尋ねたところ、翌日も予約のない区画内から選ばせてもらえた上、1泊してから決めてもいいとまで言ってもらえた。
このキャンプ上には卓球台があり、休暇中卓球クラブに行けない私には嬉しいことだった。常設されていたラケットはお粗末でボールが飛ばないし、ボールも半分しかはずまないものだったので、家から持参したのは大正解だった。
私たちが選んだ区画内にはたまたま水汲み用の蛇口が付いていたので洗い場まで行かずに水を汲むことができた。お皿一枚とボウルとカップをついその蛇口で洗っていたところ、6~7歳くらいの女の子ふたりが私のところに来て、モジモジしながらも一生懸命何かを言っている。なにか欲しいのかな?でも何言ってるかわからない‥‥と困っていたら、夫がテントからにゅっと顔を出して「そこは洗い場じゃなくて水を汲むだけだと教えてくれてるんだ」ですと。
きゃ〜っ、恥ずかしい。かろうじて「メルシー」と言ってそそくさとテントに戻る。子どもから注意を受けるなんて、こんな恥ずかしいことがあろうか‥‥と消え入りたかった。
でもそのあと夫と卓球をしていたらその子たちが座って観戦を始めたではないか。「やりたいの?」と訊いたら「やる」と言う。
はじめは順番に一人ずつ相手をしたのだが、いつの間にかキャンプ場の子どもたちとダブルスで夫プラス子どもvs私プラス子どもで対戦、思いっ切り『遊んで』終わった。子どもたちは素直でいい子ばかりだった。もしかしたら、こんなに真剣に遊んでくれる大人が周りにいないのかもしれないと、ちょっと思った。そのキャンプ場では、子どもたちがテントの前を通る度に元気に「ボンジュール」と言ってくれたのだった。
翌朝延泊をお願いした上、次の2泊を考えているキャンプ場への電話が繋がらないことを話すと、マダムがその場で電話して予約まで入れてくれた。
最初の失敗はあったけれど、終わり良ければすべて良しという、居心地良いキャンプ場だった。マダムはとても親切な素敵な人だったし、シャワーのお湯が熱くて嬉しかった。8匹の山羊さんまでいて、目が合うと本当に目で語りかけてくるような人懐こさなのだ。
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このキャンプ場も一泊22€くらい。計2泊した。
この後次のキャンプ場で2泊したのだが、長くなったのでその②で語ろうと思う。
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