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紡ぎ密か

ふわっと華やぐ、透明な空気
そうやって幻想を見て
実際掴んでみる空気は灰色に香りをちらつかせた。
ふっ、と目を細めて退屈に息を吐く
原色に揺らめく世界と淡い白黒にとける世界とじゃ一体どちらのほうが心にやさしいのか。
明滅する灯りと
表面上は輝く飲料水。
ノイズ混じりの風、
雑音に感じないのは何故だろう
もっと心にそっと染み入るような苦痛を。
真白なせかいは光を手放した
理想的な幻
夢が夢、
誰が為。
振り解いてしまいたくなるこの世の無垢な鉄鎖
物語をまっとうする。
そういうモノ語りに思考がぐらついた。
唯の五感を狂わす人生に明暮時を待つ。
静かに凪ぐ矛盾の舞台
レクイエムが散漫とまたたく
散るは凍った火の華
そうやって無意味なものに変換されていく語句に
無季を見た。
絶望が光を際立たせる無機質な愛
大衆的な涙が濁って蒼空へと還る。
小説の一枚より軽く想い詩
人生初の虚無に人類は忌み語る
浅い終点にトロイメライの心を探す。
其処で夢想を区別しておく。
声が響く
静寂を嫌う
そんな自分を影と敢えて重ねず
手繰り寄せた招かれざる悲劇と外れた正義
彷徨い交わった名を蜃気楼にほどく
曖昧な暗闇とそれなら、と呟く終焉
神の名を語る神に支払う代償
愛された宿命は月を呪う
本当は、と、吐露しかけそうになる本能を
異端と呼んて救いを拒む。
苦い過去と落とした記憶に委ねた言葉が泡沫に
失った想いと対になる
辿る夢路に恋惑う

約束に誓う。

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