FODMAPについて考える

心鏡の湖です。ド素人の健康知識シリーズ。構成とか特に考えてないです。思ったことをそのまま書くだけです。

11日に初めて胃の内視鏡検査をしてきました。内視鏡が喉を通るときの不快感は地獄でしたね。

さて、病院から帰ってきて、少しばかり創作をしていたのですが、合間でChatGPTで過敏性腸症候群の対処について調べていたところ、こんな単語が出てきました。

FODMAP

なんて読むんだ? ということでググってみる。なるほど、「フォドマップ」と言うのか。そして詳しく調べてみたところ、FODMAPは「消化に時間がかかりやすく、腸内でガスを発生させる可能性が高い特定の炭水化物群を指す」ようですね。

特に過敏性腸症候群(IBS)や消化不良を抱える人々にとって、消化しにくく、腸内でガスや水分を引き寄せることで、膨満感、腹痛、下痢や便秘などの症状を引き起こすことがあると。

もしかしたら、自分が抱えている神経過敏と関係があるのでは?

ということで、風呂場でスマホをいじっていたわけですね。

筆者の神経痛について

筆者の神経痛について書いておきます。2021年に胸痛(神経痛)で診断を受けたときに問題なし、去年も問題なし、昨日の胃カメラでも問題なし。何もかも問題なし続きでありました。でも痛むことには変わりませんでした。

神経痛といっても本当に様々です。胸痛、頭痛、指先や腕の痛み、陰嚢の痛み、知覚過敏、顎関節症。これらはすべて痛んだことがある症状です。

当初、筆者は花粉が神経過敏の原因だと思っていました。あとは、花粉が慢性的な下痢を引き起こしているため、そのための食事として、「カップラーメンと素麺」を最適解だとしました。

しかし、FODMAPの概念を知ることで、今までの考えが崩壊したのです。神経過敏の原因は高FODMAP食であると分かったのです。(確実ではないものの、それなりの確度を有する)

高FODMAP食は何かといったらいくらでもあるのですが、少なくとも小麦製品が該当したのですね。「あれ、カップラーメンと素麺はアウトでは?」となったわけです。

あとは大豆も高いし、フラクトオリゴ糖も高い。手軽に食べられるカロリー@@@も小麦だから高い。

今までに自分が食べてきたもののほとんどが小麦であり、高FODMAP食だったわけです。

FODMAPを信頼するに至った経緯

筆者がFODMAPを信頼するに至った経緯を説明しましょう。きっかけとなったのは、昨日の胃カメラでした。胃カメラは前日に絶飲食をして胃を空っぽにします。それでも検査後に腹痛だったのですね。腹部膨満感でガスが溜まっていると。最初は検査によるものかなと思っていました。空気を送る影響でげっぷが出ていたくらいですし。しかし、そうではなかったのです。

いろいろと調べているうちにこんな情報がありました。「食べてから大腸まで到達するのにかかる時間は15-20時間である」と。では、逆算すればいいわけですね。午前11時に下痢をした。その15時間前は午後8時。ちょうど絶飲食を開始した時刻です。ではその前に何を食べた?

カロリー@@@だったのです。

小麦を含んだ高FODMAP食、下痢をするのも納得でした。こうして筆者はFODMAPを信頼するに至ったわけですね。

あとは分かりやすいメカニズムとして、「ガムを食べ過ぎると腹を下す」というのがあります。ガムの説明書きにも書いてあるかと思います。なぜガムで腹を下すかといえば、糖アルコール(キシリトールなど)によるものです。FODMAPのP、Polyols(多価アルコール)にキシリトールは属し、高FODMAP食であることが分かります。

甘味料には「糖アルコール」という成分があり、主なものとしてマルチトール・ラクチトール・キシリトール・ソルビトール等があります。 糖アルコールは小腸で消化・吸収されにくいため、吸収されなかった糖アルコールがそのまま大腸に到達し大腸内の浸透圧が高くなり、これを下げる為に体内の水分が集まる事で起こると言われています。 これらの現象は一過性のものであって体に害はありません。

https://faq.lotte.co.jp/s/article/FAQC-900000001

ついでにFODMAPのメカニズムを調べました。

  1. FODMAPは小腸で吸収されにくく、大腸に流れ込む

  2. 大腸内の腸内細菌によって急速に発酵される

  3. 発酵によってガスが発生する

  4. 大腸内の浸透圧を上げ、水分を引き込む

ガム(糖アルコールそのもの)はガスを発生させませんが、最終的に4が発生しています。

糖質ではないためFODMAPには属しませんが、便秘薬の成分である「酸化マグネシウム」が作用するのも、「腸管内で浸透圧を高める作用」が生じるためです。

いずれにせよ、最終的な到達点である「浸透圧の増加」が生じることで、下痢が誘発されるのですね。

神経痛とFODMAPの関係

それで神経痛とFODMAP、何が関係しているのか、ということですが。ガスが発生する過程で腸壁が圧迫され、周囲の神経(腸神経系)が刺激されるのです。時系列で考えれば、神経痛、腹部膨満感、下痢の流れです。確実にこの流れになるとは限りませんが、FODMAPのメカニズムでいえばこうなります。

神経は全身に張り巡らされているため、いたるところで神経痛が生じたといえます。特に痛覚が過敏であろう、指先や陰嚢といった箇所で頻繁に神経痛が生じたわけですね。陰嚢に痛みが生じたとき、関連がなさすぎて別の病気なのかなと思って泌尿器科で触診、つまり触られたのですが、それでも異常はありませんでした。

今日になって気づき、このように思いました。「FODMAPと陰嚢の痛みが関係しているなんて、分かるわけがないだろ」と。

余談

さて、言いたいことは言ったため、これで終わっても良かったのですが、花粉症である筆者はさらに考えました。

重度花粉症なら一度は聞いたことがあるであろう、グルテンフリー。グルテンフリーにすることで花粉症が緩和されるみたいな話。あとはメカニズムとして、リーキーガット。腸漏れという現象らしいですが、医学的には完全に認められていません。

とはいえ、生体のホメオスタシスを維持する複雑なシステムとして、「神経-内分泌系-免疫ネットワーク」があります。こちらは医学的に広く認められていることであるため、これをもとに考えてみましょう。

まず、FODMAPと神経系の関係は、筆者が身をもって体験しました。FODMAPを減らすことで過敏性腸症候群や神経痛の類いはおそらく緩和されるとは思います。「花粉で下痢をするとか倦怠感があるとか」の場合は、花粉よりもFODMAPを疑ってみるといいかもしれません。というより、筆者はこれからそうするつもりです。

次に花粉症そのものですが、花粉症は免疫系に属します。アレルギーですからね。そしてこのネットワークが機能していると仮定したとき、FODMAPを減らして神経系を正常化させたとき、免疫系にも何かしらの影響をもたらすのではと考えられます。もちろん、「免疫系に直接作用する抗アレルギー薬を使用する」のが最適解です。目のかゆみに対しては目薬を処方してもらうのが一番です。市販薬でもありますし。筆者は花粉症はあれど、「花粉症としての症状」は比較的軽度であるため、薬でどうにかなるかと思います。

そもそも、FODMAPはグルテンフリーを包括するため、さらに高度な食事形態にはなります。ただ、FODMAPを意識しすぎると、糖質不足、つまりはエネルギー不足になり、それはそれで症状が現れるためほどほどに。

それから、少し影の薄い内分泌系ですが、内分泌系も体の機能において欠かせません。ホルモンによって体の機能を調節してくれるのですから。代謝やストレス反応、血糖値の調整などのプロセスに関与しています。筆者の場合、血液検査で確認した限りではそこまでの異常が見当たりませんでした。中性脂肪が多いくらいで。ははは。しかしながら、FODMAPを意識するにあたって、少なくとも小麦を手放すことになるため、中性脂肪の改善は期待できそうですね。(小麦は高GIであり、血糖値が急上昇すると、インスリンが大量に分泌され、余分なエネルギーが脂肪として蓄えられるため)

食事というのは、良くも悪くも、このネットワークに関与できてしまうわけですね。その点でFODMAPを意識することで、少しでも恒常性の機能を改善および向上できればいいかもしれません。

まあ、言うことがあるとしたら、金欠にとって小麦断ちはきつい!

心鏡の湖でした。

いろいろ疑問集

前提として筆者の考えです。

Q. 整腸剤は効果がある?
A. 一定の効果はあるが、前提としてFODMAPが実践されていない場合、効果が薄れてしまうと思われる。整腸剤はプロバイオティクスに属し、腸内環境が整うとはいうが、腸内細菌は善玉菌でも悪玉菌でも、FODMAPを発酵させてガスを発生させてしまうため、結局はFODMAPを減らすのが最適解ではある。

Q. なぜFODMAPにおいて小麦は良くない?
A. 小麦に含まれる「フルクタン」というオリゴ糖の一種が、FODMAPに当てはまるため。フルクタンは小腸で消化吸収されず、大腸に到達することが確定する。こうして腸内細菌によって発酵され、ガスを生成することになる。

Q. 食物繊維はFODMAPにおいて良くない?
A. 基本的に良くないと考えたほうがいい。最近では「第6の栄養素」としてもてはやされ、プレバイオティクスの側面を持つ食物繊維だが、FODMAPにおいてはあまりいい影響をもたらさない。なぜならば、過敏性腸症候群の患者が食物繊維をたくさん摂取すると、短鎖脂肪酸(健康にいい機能を持つけれども)が過剰に生成され、お腹の張りや下痢、腹痛などの原因になる可能性があるとされるためだ。

食物繊維の定義は「ヒトの消化酵素で分解されない食物中の総体」とされ、小腸で消化吸収できない物質は食物繊維とされる。食物繊維には水溶性と不溶性のふたつがあり、水溶性は短鎖脂肪酸を生成する過程でガスを発生させ、不溶性は便のかさを増やして、腸の働きを刺激する。いずれにしても食物繊維が過剰になると、腹部の問題につながってしまうのだ。

世間一般において、「食物繊維は健康にいい」とはいうものの、過敏性腸症候群に属する人は、食物繊維への耐性が弱いため、取り過ぎには気をつけたい。加えて、タンパク質も考慮したい。

タンパク質が不足すると、タンパク質を分解する消化酵素が少なくなり、タンパク質の消化吸収を妨げる悪循環となる。だからといってタンパク質を過剰に摂取すると、今度は消化が追いつかなくなり消化不良を起こす。結局は適度な摂取が求められる。鶏卵を使ってみたり、プロテインの粉末量を減らしたりして工夫できる。

一時期グルテンフリーを実践するために豆類をたくさん食べていた時期はあったが、そもそも豆類(納豆や豆腐など)は食物繊維が豊富で、同時にFODMAPが高い食材であったため、グルテンフリーを実践していても症状が改善されないという事態があった。また、カリウム不足のために煎り豆を食べていた時期もあるし、タンパク質不足が気になってソイプロテインを飲んでいた時期もあった。これらはすべて裏目に出ていたのだ。

プロテインには代表的なものに、ソイプロテイン(大豆から油脂と皮を除いたもの)とホエイプロテイン(牛乳から脂肪分とカゼインを除いた乳清)がある。筆者はどちらも腹下しになるのだが、どちらかというとソイプロテインのほうがその影響が強かった。このあたりは個人差があるだろう。タンパク質であっても、FODMAPであっても、これらはすべて個人差がある。そのため筆者が言っていることがすべて正しいとは限らない。小麦のような明らかなアウトは除外した上で、いろいろと検証してみるといい。

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