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意外に豊富なバリエーション――笠間裕之/宮月もそこ『さうのあっ!』


(1巻P41)

 笠間裕之/宮月もそこ『さうのあっ!』はサウナをテーマにした王道きらら系学園4コマです。風呂に入るのが面倒でサボりがちな主人公・景山こかげと、サウナの本場フィンランド出身の少女・リューディアの交流をメインに描いています。
 本作で特筆すべきは、サウナという主題に正面から向き合っていること。そしてそのネタの豊富さです。

(1巻P22)

 そもそもタイトル「サウノア」の意味からして「へぇ〜」と感心させられます。こういった雑学・豆知識が随所に見られ、楽しいです。

(1巻P39)

 フィンランドと日本のサウナの違い。低温サウナなのに川飛び込んだりするの!? という驚きがありますね。日本で独自進化を遂げた背景もうかがえます。

(1巻P51)

 たまにサウナにおいてある葉っぱのうちわ。ヴィヒタって言うんですね。使い方、初めて知りました。個の漫画ではヴィヒタを作るところから描いていてユニークです。

(1巻P96)

 なんと実在の銭湯も登場。超微細粒気泡や、店内のBGMがジャズなど、施設のリアルな姿を伝えています。そういった場所で動き回るキャラの姿を描くことで、解像度も上がっていますね。

(1巻P58)

 たまにサウナ以外のネタもありますが、キャラに寄り添った自然な内容で違和感なく楽しめます。フィンランドはコーヒー消費量が世界トップクラスなんですって。知ってました?

 といったように、豊富で尽きないネタの数々で楽しませてくれる良作です。もちろんキャラも可愛いですよ!


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