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『キツネ狩り』悪夢を見そう、でももっと読みたい
tps://amzn.to/3pgcjhv新潮ミステリー大賞受賞作だというので読んでみました。
まーなかなかにエグイ描写が多くて、一家が幼い子供も含めて皆殺しになるシーンなんかは本を放り出しそうになりました。
殺人現場なんて見たくもないけど、幼い子どもが殺されているシーンとかを読ませ、徹底した嫌悪感を煽っていることが追い詰める警察官たちへの感情移入にも繋がって、一気に読めます。
主人公は三年前のある事故をきっかけに右目を失明しています。ところが、事故現場に訪れたことがきっかけになったのか、突然見えないハズの右目が三年前のその場で起こった事を見せます。その時見えたのは、事故だったはずの場所にいた不自然な人影。それにより、その事故が仕組まれたものであったことを知ることになります。
彼女(あ、主人公は警察官の女性)はその事故だけではなく、3年前の現場の記憶を見ることが出来るようになったのです。
となると、迷宮入り事件の現場に行けばその事件が見えるわけです。信頼している警察の中の仲間にその事実を明かし、右目で見た情報を元に犯人を追い詰めていくというストーリー。
そして、チームが暴くメインの事件は冒頭で書いた一家惨殺事件なのです。
ちょっと夢(悪夢)に出てきそうで嫌なんですが、それでもこの捜査チームの物語はまだまだ読んでみたいです。テンポもいいし、久しぶりに続編希望のミステリでした。